3300形
1968年、いわゆる「赤電」として最後に登場した形式(厳密には3500形もこのグループの1つなのですが、見た目が全く別物になったためここでは除外します)。3200形の別区分番台として製造する予定だったものの、数字が3300に食い込むこととなったため思い切って形式を変えたとのこと。

3200形からの変化として、座席の袖仕切りの形状が変わったことや吊り革がやや短くなった事が挙げられます。外見では、前面中央の扉の窓をゴムで支持していない事が3200形との相違点となりますが、未更新時代にこの区別の仕方が出来たのかはよくわかりません。

そんな3300形も2015年2月限りで引退し、北総鉄道にリースしていた7260形も同年3月限りで引退。京成電鉄の「赤電」は完全に過去の存在となってしまいました。最後まで残ったのはトップナンバーの3304Fと、ゾロ目の編成としてちょっと有名だった3333F。偶然なのか敢えて残したのかは分かりませんが、ちょっとした特徴を持つ編成が最後まで残る事になったのでした。

左写真は3304F、船橋競馬場にて。
簡単な年表
1968/11 登場
1984年 冷房化
1987年 方向幕の取り付け
1989/6 更新
1993/8 3700形に準じた塗装に変更
2003/1/23 初廃車(3329 - 3330。事故によるもの)
2006/3頃 北総鉄道に8両譲渡
2015/2/28 さよなら運転を実施。この日限りで引退
2015/3/22 北総鉄道7260形のさよなら運転。この日限りで3300形は完全引退
最終更新:2015/4/5
【編成別】3304F(1枚)、3333F(1枚)を追加。
【映像】ドア開閉を追加(北総7260形で代用)。
【風景】1枚追加。




外観からは他の車両と区別が付きませんが、3300形の中でもっとも特徴的なのがこの3316F。 この車両では、座席の試験を何度か行っており、ボックスシートの座席が設けられたことも ありました。現在はロングシートですが、これも通常の3300形とは違うタイプのものが用いられています(形状そのものは袖仕切りを除けば3700形6次車以降の座席に類似)。
3316Fは2006年に北総鉄道へとリースされましたが、車内はそのまま維持されています。

撮影場所:海神
2009年7月に、3000形(初代)登場当時の塗装、いわゆる「青電」の塗装を復刻した3300形が運用を開始。その記念に上野〜金町間の特急列車が運行されました。

尚、3300形が青電だったことはありませんが、3300形の母体となった初代3000形がこの塗装を身にまとっていました。といっても、線路の幅が変わる前のことですけど。

撮影場所:柴又
こちら、復刻塗装第2弾として8月に登場した「赤電」編成。3200形の3298Fでも復刻された塗装ですが、そちらは片開き扉の編成だったため、こちらはまた趣が異なります。尚、3300形もこの色だった事はありますが当然、その頃は更新されていないのでこの顔ではありませんでした。

撮影場所:西船
そしてこちらが9月に登場した復刻塗装第3段「ファイアレッド」編成。京成電鉄が経営に困窮していた時期に塗装されていた色なので京成にとってはあまりいい印象の無い色なのかもしれませんが、個人的に幼少期の頃の京成がこの色だったためか、3種の復刻塗装の中ではこの色の編成が最も気に入っています。

更新された編成でもこの色だった編成は多数在籍していたため、この編成が最も忠実な再現ができていると言えそうです。

撮影場所:柴又
そんな3300形も老朽化により、3000形と交代する形で2015年2月28日にさよなら運転を行い、とうとう引退しました。最後まで残ったトップナンバーの3304Fと、ゾロ目の3333Fを連結して行ったさよなら運転では、先頭の3304F側には「特急 成田山」のヘッドマークが、後ろの3333Fには「さよなら3300形」のヘッドマークが設置されました。3333Fでは、前面のライトを目に見立てて涙のシールを貼るなど、小粋な演出も行われたさよなら運転となりました。

撮影場所:船橋競馬場

〜編成別〜
3304F
除籍
普通 高砂行き
上野
普通 高砂行き
上野
普通 上野行き
東中山
特急 成田行き
特急 成田山
船橋競馬場
3308F
→北総鉄道
普通 上野行き
海神
3312F
除籍
普通 芝山千代田
鬼越
普通 ちはら台
高砂
普通 上野行き
八幡〜菅野
普通 津田沼行
上野
普通 上野行き
船橋
普通 津田沼行
本千葉
普通 津田沼行
本千葉
普通 津田沼行
京成千葉
普通 金町行き
柴又
普通 金町行き
柴又
普通 金町行き
柴又
普通 金町行き
柴又〜金町
普通 津田沼行
上野
普通 津田沼行
上野
3316F
→北総鉄道
普通 上野行き
海神
普通 金町行き
高砂
普通 千葉中央
八幡
3332F
除籍
快速 成田行き
八幡
3333F
除籍
普通 ちはら台
千住大橋-町屋
普通 上野行き
高砂
普通 上野行き
八幡〜菅野
普通 千葉中央
高砂
普通 津田沼行
上野
特急 成田行き
さよなら3300形
船橋競馬場
3337F
除籍
普通 ちはら台
高砂
特急 上野行き
八幡
普通 うすい行
千住大橋-町屋
普通 上野行き
鬼越〜八幡
普通 上野行き
東中山
普通 金町行き
柴又〜金町
3341F
除籍
普通 うすい行
上野
普通 上野行き
船橋
3345F
除籍
普通 ちはら台
船橋
普通 上野行き
高砂
普通 上野行き
高砂
普通 上野行き
大神宮下
普通 上野行き
西船
普通 高砂行き
上野
普通 高砂行き
上野
3349F
除籍
普通 上野行き
東中山
特急 上野行き
東中山
普通 上野行き
船橋
普通 ちはら台
高砂
普通 金町行き
柴又
普通 金町行き
金町
普通 うすい行
東中山
普通 ちはら台
東中山
普通 津田沼行
上野
普通 高砂行き
上野
普通 上野行き
青砥
3356F
除籍
普通 金町行き
上野
普通 金町行き
上野
普通 上野行き
鬼越
特急 金町行き
柴又
回送
柴又
普通 上野行き
高砂


〜形式別〜
モハ3300
(M2c)

モハ3312(柴又)
モハ3300
(M1)

モハ3311(柴又)


〜ラッピング・ロゴ〜
京成電鉄
100周年


〜Others〜※写真は北総7260形と共通
ドア 台車 車内 車内 3316F 貫通扉
扇風機 吊り革 京成グループロゴ
側灯 製造表示 自重/定員表示 座席袖仕切り
座席 運転台 標識灯 非常通報機
乗務員室扉


〜行先表示〜
普通 金町 普通 津田沼 普通 高砂


〜車両の音〜
・3300形走行音

【京成本線】青砥〜お花茶屋(2分11秒:713KB)
【京成本線】お花茶屋〜堀切菖蒲園(1分30秒:491KB)

ブレーキ解除音が東京メトロの5000系にちょっと似ています。モーター音そのものはあまり目立ちませんが、速度が出てくると結構にぎやかになります。そして揺れがヒドい。これもまた味に思えるのが3300形のいい所でもあるのかもしれません。

3300形停車中の音

東武8000系からもこんな音がしてます。

10秒(52KB)


〜映像〜
3300形3304F上野発車(youtube)

いまだに残る3300形トップナンバーの3304編成。スカイアクセスもひと段落ついたことですし、そろそろ3300形の置き換えにも何か動きがありそうな気はしますが・・・。

3300形3312F上野発車(youtube)

たまたま上野に停まっていたファイアレッドの発車を録ったものです。 個人的には京成といえばこの色だったので、いつまで残ってくれるかが気になります。

3300形3356F上野発車(youtube)

京成電鉄では、置き換えが進んでいた3300形を用いた復刻塗装を3種類運行中。なんだか置き換えのペースも緩いようで、3編成すべてがいまだに活躍を続けています。3356Fはその第一弾として登場した「青電」塗装。3300形がこの色だったことはないものの、初代3000形が登場当時にこの色に塗られていました。
徐々に色あせてきているので「青」とはちょっと言いにくい色になってきているかもしれません。


・北総7260形ドア開閉(youtube)

3300形としてのドア開閉は撮りそびれたので、実質全く同じ車両である北総7260形のドア開閉を代わりに載せておきます。



〜風景・並び〜
右は3200 千葉と東京の県境 金町来たら一度は撮りたい構図ですよね
鬼越 江戸川〜国府台 金町〜柴又 高砂 船橋


〜編成表〜太字の車両は編成組み換えを行った車両。

4両編成:M2c+M1+M1+M2c
6両編成:M2c+M1+M2+M1+M1+M2c

合計:4両編成×4+6両編成×7=58両
上野・羽田空港・西馬込←→ちはら台・成田空港・芝山千代田
3304F:3301 - 3302 - 3303 - 3304
3308F:3305 - 3306 - 3307 - 3308
3312F:3309 - 3310 - 3311 - 3312
3313F:3316 - 3315 - 3314 - 3313
3329F:3356 - 3355 - 3332 - 3331 - 3330 - 3329
3333F:3344 - 3343 - 3336 - 3335 - 3334 - 3333
3337F:3348 - 3347 - 3340 - 3339 - 3338 - 3337
3341F:3320 - 3319 - 3318 - 3317 - 3342 - 3341
3345F:3324 - 3323 - 3322 - 3321 - 3346 - 3345
3349F:3328 - 3327 - 3326 - 3325 - 3350 - 3349
3356F:3353 - 3354 - 3332 - 3331 - 3355 - 3356

北総鉄道へリース。そのまま廃車。

シート試験車。北総鉄道へリース。そのまま廃車。
3329と3330が事故廃車。残った車両は3356Fへ。





余剰車であった3353,3354に3329Fの余りをつなげたもの。


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