1000形
旧来の1000形や700形の代替を目的として2002年に登場したのが2代目1000形で、初代1000形の引退までは区別の為に「新1000形」「N1000形」等と呼ばれていた事もありました。基本的には2100形がベースになっており、シーメンス製のモーターを搭載したのも大きな特徴でしたが、海外製の機器ゆえにメンテナンスが大変なことから、機器更新のタイミングで国内製のモーターに変更されてしまいました。

2007年以降はステンレス車体に大きく仕様を変えており、形式が同じなだけで実質全く別の車両なのでページを分割しています。

上写真は生麦にて。
簡単な年表
2002/4/15 登場
2005年 フルカラーLEDの方向幕に変更
最終更新:2023/12/18
【編成】1001,1009,1041,1417.1421,1433(1枚)、1065(4枚)追加。
【細部】4枚追加(詳細はページ内にて)。
【風景】2枚追加。




2014年、デト11・12を筆頭とした黄色い事業用車が人気な事から、1057編成を黄色く塗り替えて登場した「KEIKYU YELLOW HAPPY TRAIN」。扉の部分が銀色となった事から、何だか西武線みたいだと話題になりました。そして、この事が後に西武9000系で京急カラーを再現するきっかけとなったのでした。

撮影場所:浅草橋
そんな1057編成は、2017年以降は扉も黄色く塗られることになり、西武線の再現の様な見た目からは少し遠ざかる事となりました。

撮影場所:久里浜工場
リラックマの15周年と京急の120周年を記念したコラボ。赤青黄色の3色の編成が1本ずつ別々のテーマのリラックマラッピングを施され、これらの編成を撮影する人には鉄道ファンのみならずリラックマのファンの人たちも目立ちました。1000形では1057F(黄)と1065F(赤)にラッピングが施されました。黄色の編成は「しあわせのキイロイトリ号」。この運転の間、大鳥居駅の駅名表示が「おおキイロイトリい駅」になっていたのもちょっとした話題になりました。

撮影場所:羽田空港国内線
2017年から、初期の車両の更新が始まりました。といっても最終更新時点で竣工しているのは1001編成だけなのですが、見た目では側窓の一部が開閉可能なものに交換された(JR東日本の209系統や東武50000系統に類似した物)他、2100形の更新車よろしく「けいきゅん」のステッカーが添付されたことが違い。VVVFインバータ制御装置もシーメンスから国産品(三菱SiC)に変わったため、「歌う電車」はいよいよ終焉に向かい始めた事になります。

それにしても、まだ製造中の(建前上は同一の)形式に更新が施される、というこの違和感。

撮影場所:八丁畷

〜編成別〜
1次車

2002年に登場したもっとも基本的な車両で、1073編成の登場まで見た目の変化は
ほとんどありません。2100形を基本としており、シーメンス製の走行装置を採用しています。
1401Fが2度ほど試験運用に用いられました。内容は、フルカラーLEDの試験とIGBTの試験。
どちらも、後に増備された車両に生かされています。

1次車…1001、1009、1017、1401、1405の5編成
1001編成
快特 三崎口行
大森海岸
普通 牧の原行
高砂
快特 三崎口行
立会川
普通 押上行き
品川
普通 羽田空港
高砂
エア急 羽田空港
八丁畷
エア急 新逗子
京急川崎
エア急 逗子葉山
穴守稲荷
エア急 逗子葉山
穴守稲荷
エア急 羽田空港
穴守稲荷
エア急 羽田空港
穴守稲荷
1009編成
快特 青砥行き
平和島
快特 三崎口行
品川
快特 青砥行き
黄金町
特急 三崎口行
品川
快特 高砂行き
立会川
快特 青砥行き
平和島
エア急 羽田空港
京急鶴見
エア急 羽田空港
糀谷
エア快特 成空
品川
快速 佐倉行き
京成津田沼
1017編成
快特 三崎口行
大森海岸
普通 高砂行き
八広
普通 三崎口行
高砂
普通 青砥行き
青砥
普通 青砥行き
青砥
急行 牧の原行
平和島
急行 羽田空港
平和島
快特 三崎口行
品川
普通 久里浜行
高砂
普通 久里浜行
高砂
普通 高砂行き
高砂
ア特 成田空港
青砥
エア快特 羽田
日本橋
快特 三崎口行
品川
快特 三崎口行
品川
1401編成
普通 金沢文庫
仲木戸
快特 新逗子行
京急川崎
普通 品川行き
立会川
1405編成
特急 新逗子行
羽田空港
エア急 新逗子行
京急川崎
エア急 羽田空港
花月園前


2次車

2次車である1025編成からは側面の窓が大きな1枚窓となりました。
その他、現在使用されている方向幕(行き先部分が白地に黒文字でローマ字が入ったもの)は
この車両から使用が開始されています。
羽田空港の第2ターミナルが開業した際、この1025編成がそのことをPRする車両となり、
青い車体に塗られた姿が話題となりました。

2次車…1025、1033、1409、1413の4編成
1025編成
急行 青砥行き
青砥
普通 京急蒲田
羽田空港
1033編成
快特 青砥行き
仲木戸
快特 三崎口行
品川
普通 三崎口行
八広
快特 三崎口行
八丁畷
ア特 羽田空港
成田湯川
快特 三崎口行
北品川
快特 高砂行き
品川
1409編成
普通 金沢文庫
品川
普通 品川行き
品川
エア急 逗子葉山
穴守稲荷
1413編成
快特 浦賀行き
京急川崎
快特 浦賀行き
京急川崎
普通 品川行き
平和島


3次車

3次車である1041編成からはVVVF装置がGTOからIGBTに変えられました。
1401編成でIGBTのVVVF装置を試験採用しており、その実用版と言えるでしょう。
そのため音階は聞けなくなってしまいましたが、シーメンス独特のモーター音は健在。

3次車…1041、1049、1417、1421の4編成
1041編成
普通 三崎口行
高砂
普通 三崎口行
青砥
急行 青砥行き
品川
普通 三崎口行
八広
普通 青砥行き
八広
快特 青砥行き
立会川
エア快特 成空
品川〜北品川
エア快特 成空
品川〜北品川
ア特 羽田空港
青砥
エア急 逗子葉山
穴守稲荷
エア急 羽田空港
穴守稲荷
特急 三崎口行
品川〜北品川
1049編成
普通 高砂行き
高砂
快特 高砂行き
京急鶴見
エア快特 羽田
品川〜北品川
1417編成
普通 京急川崎
黄金町
エア急 羽田空港
京急蒲田
普通 新町行き
北品川
普通 品川行き
北品川〜品川
1421編成
普通 品川行き
平和島
普通 新逗子行
平和島
普通 浦賀行き
生麦
普通 浦賀行き
京急川崎
川崎-小島新田
京急川崎


4次車

1401編成で試験を行っていたフルカラーLEDを本格採用しました。

4次車…1057、1425、1429、1433、1437の5編成
1057編成
普通 日医大行
高砂
普通 羽田空港
高砂
急行 青砥行き
青砥
快特 三崎口行
横浜
快特 高砂行き
六郷土手
快特 久里浜行
平和島
急行 青砥行き
品川
快特 羽田空港
浅草橋
普通 青砥行き
品川
普通 羽田空港
青砥
快特 三崎口行
平和島
快特 三崎口行
久里浜工場
普通 久里浜行
青砥
快特 日医大行
リラックマ
羽田国内線
エア急 新逗子行
京急鶴見
快特 三崎口行
品川
快特 三崎口行
秋の三浦半島
泉岳寺
普通 三崎口行
青砥
普通 三崎口行
青砥
エア急 羽田空港
すみっコぐらし
京急川崎
エア急 金沢文庫
すみっコぐらし
仲木戸
回送
青砥
回送
青砥
回送
青砥
1425編成
普通 新町行き
横浜
普通 浦賀行き
立会川
エア急 羽田空港
京急鶴見
エア急 逗子葉山
穴守稲荷
1429編成
普通 新逗子行
品川
普通 新町行き
仲木戸
1433編成
普通 金沢文庫
八丁畷
普通 金沢文庫
鶴見市場
エア急 羽田空港
京急鶴見
普通 浦賀行き
京急蒲田
1437編成
普通 品川行き
平和島
普通 浦賀行き
平和島
普通 金沢文庫
立会川
普通 品川行き
平和島
エア急 羽田空港
穴守稲荷


5次車

4次車と全く同じ。製造区分の違いで分けられただけのようです。

5次車…1065、1441、1445の3編成
1065編成
快特 青砥行き
平和島
急行 羽田空港
品川
快特 三崎口行
すみっコぐらし
品川
快特 三崎口行
すみっコぐらし
品川
普通 青砥行き
東京五輪2020
青砥
エア急 羽田空港
京急川崎
特急 青砥行き
神奈川新町
普通 青砥行き
青砥
普通 青砥行き
青砥
特急 三崎口行
京急蒲田
1441編成
普通 新町行き
黄金町
エア急 羽田空港
金沢八景
1445編成
普通 金沢文庫
生麦
特急 浦賀行き
羽田空港


〜型式別〜
デハ1000形
(Msc1)

1416(品川)


ラッピング・細部等

ラッピング、ロゴ、車両細部、行き先表示は数が多いので別のページに分割いたします。



〜車両の音〜
・1000形ドアチャイム

右側(5秒:32KB)
左側(3秒:19KB)

開くときと閉まる時ではなく、左右で音程が変わります。

・1000形(GTO車)走行音

【京急本線】 横浜〜神奈川(1分17秒:418KB)
【空港線】羽田空港(国内線)〜天空橋(3分1秒:984KB)…1401編成にて

【都営浅草線】東銀座〜宝町(1分15秒:409KB)
【京成押上線】曳舟〜八広(1分46秒:577KB)…雨の為空転あり
【京成押上線】八広〜四ツ木(1分14秒:404KB)
【成田スカイアクセス】空港第2ビル→成田湯川

お馴染み、シーメンス製のVVVFインバータを搭載。2100形で採用されているものとは若干転調音が異なります。面白い音な反面、音量が非常に大きいので気になってしまう人もいるかも…。

※1401編成の羽田〜天空橋の走行音は国際線開業前の収録。※

・1000形(シーメンスIGBT)走行音

【北総線】新鎌ヶ谷〜大町(2分20秒:763KB)
【京成押上線】四ツ木〜立石(1分39秒:540KB)
【都営浅草線】東銀座〜宝町(1分20秒:435KB)

ステンレス車を除いたIGBT車はシーメンスのIGBTを採用。音階は聞けなくなりました。他の車両では全く聞くことのできない音で、音量は相変わらず爆音のまま。

・1000形(東洋IGBT)走行音

【都営浅草線】東日本橋→浅草

シーメンスの車両の更新後は凡な東洋IGBTになっていることがほとんど(一部例外あり)です。

・1000形(三菱SiC)走行音

【空港線】大鳥居→穴守稲荷

1000形の機器更新車のうち、1001編成は三菱SiCになっています。基本的に後の1200番台のVVVFと同様な筈なのですが、直通運用には非対応になってしまいました。

・1000形(東芝IGBT)走行音

【本線】京急鶴見→京急川崎

1000形の機器更新車のうち、4両編成の編成には東芝IGBTになっている編成が存在しています。1367編成の東芝PMSMとは異なるごく普通の物ですが、むしろこちらの音の方が珍しいのかもしれません。



〜映像〜

・1000形東洋IGBT発着集(youtube)

多種多様な仕様が存在する1000形ですが、モーター的に最も多数派になっているのはごく普通の東洋IGBTとなります。東洋IGBTで登場した編成のみならず、シーメンスGTOの編成の更新後も東洋IGBTになっている事があるようです。動画内ではアルミ車、ステンレス車、ステンレス全塗装車をそれぞれ収録しています。


・1065F東京五輪ラッピング青砥発車(youtube)

本来なら2020年7月に開幕するはずだった東京五輪、開催時期が迫ってきたころに京急、銀座線、ゆりかもめ、りんかい線の車両に五輪マスコットのキャラクターのラッピングが施されました。個人的にミライトワ&ソメイティはとても好きなので撮りたいのは山々ですがりんかい線以外の車両を楽に撮れる場所の無さったらない!青砥折り返しの列車を狙って何とか撮影しました。撮りこぼしたラッピングが無ければいいな。


・1057F 本所吾妻橋発着(youtube)

シーメンスGTOが絶滅危惧種なのに対しこちらのIGBTの車両は今しばらくは残るものと思われますが、それでも海外製でメンテに苦労する事を考えると油断は出来ないかもしれません。音階でもない、甲高い、爆音。西のトンデモIGBTが近鉄シリーズ21なら、東はこの車両だと言えそうです。


・1033F 宝町発着(youtube)

いつの間にやら最後の音階インバータの編成となってしまった1033編成。京急の「歌う電車」の終焉もすぐそこまで来ています。モーター音もブレーキ解除音も途轍もない音量なので、地下鉄線内だと騒がしい事この上ないですね。…勿論、趣味的には爆音は嬉しいのですが。


・1009F東洋IGBT八広発着(youtube)

歌うインバータとして有名だったシーメンスGTOを採用していた編成の機器更新が進む1000形。そのうち、京成線への直通にも用いる編成はいたって普通の東洋IGBTになりました。SiCの編成もそのうち来ればいいんですがねぇ。


・1057F 浅草橋発車(youtube)

黄色い姿が西武線のようだと話題になった1057Fですが、登場当初は扉の部分が銀色だったので、むしろ狙っていたんじゃないか、なんて感じたりもします。


・1017FシーメンスGTO四ツ木発車(youtube)

音階を刻むシーメンスのGTOも、見られるのはあとわずかとなりそうですね。


・1017F東洋IGBT日本橋発着(youtube)

シーメンスGTOとして登場した初期の1000形は更新が進められており、モーターも換装されています。当初更新された編成は三菱SiCとなりましたが、地下鉄直通に際して何か問題が生じたのか後の編成は凡な東洋IGBTに変更されました(三菱SiCの編成は直通未対応)。シーメンスGTOから東洋IGBTに変わると、一気に個性が無くなってしまったように思えます。いや、仕方のない事ではありますが…。


・1033FシーメンスGTO日本橋発着(youtube)

2100形に次ぎ、シーメンス製のVVVFを搭載した車両として登場した1000形は、導入当初はGTOだったものの後にIGBTに移行しました。GTOはシーメンスでお馴染みの「音階インバータ」となっており、2100形同様、停車時には音階は流れません。かなり大音量で存在感もありました。1000形のアルミ車は後にスカイアクセスの運用にも対応した事からアクセス特急としてこれらの編成が充当されたこともあります。

海外製でメンテナンスに手間がかかるうえにGTOで更新時期に来ている事からモーターの換装が進められ、動画の1033Fは最後の1本となっています。


・1065FシーメンスIGBT日本橋発着(youtube)

2100形に次ぎ、シーメンス製のVVVFを搭載した車両として登場した1000形は、導入当初はGTOだったものの後にIGBTに移行しました。其方は音階が流れると言う事こそありませんが、途轍もなく大音量でその上甲高い、かなり派手な音となっています。個人的な事ではあります、中の人は聴覚過敏の気があるのでこの車両が来るとちょっとしんどいのが正直な所。
IGBTとはいえ海外製でメンテナンスが大変なことから、更新もあり得ない話ではなさそうに思います。一応、録れるうちに録っておくが吉と言えるでしょう。


・1001F三菱SiC羽田第3発車(youtube)

音階を奏でる電車として有名だったシーメンスGTOの1000形ですが、現在は機器更新が進んでおり音階を奏でる編成はもう風前の灯状態です。1001編成は更新後には三菱SiCに変更されています。これはこれで味のある音だとは思うのですが、やはり音階のインパクトには敵いませんねぇ…


・1000形SUS+AL12連立会川通過(youtube)

銀色8+赤4、という編成。この2種類の全く違った「赤い電車」同士をつないだ列車、個人的には好きです。もちろん赤と銀の両数が逆でも可。 品川方面は立会川の次がカーブの中にある鮫洲駅なので、そんなに速度は出していないことが多いです。


・800形<823編成品川発車
1000形1433編成品川発車(youtube)

除籍が進む800形が品川を発車する様子。片開きで4扉なものの、引退するような古い車両には見えない自分がいます。 除籍が進んでいてなおかつ片開きなのに、扉に黄色の警戒帯が張られていたのはちょっと趣味的に面白かったですが。


・大門駅 1000形同士の離合(youtube)

手前:シーメンスIGBT 奥:シーメンスGTO

京急の車両の中でも際立って特徴的な音を出すN1000形。音もかなり大きいので地下だとよく聞こえます。GTOの編成は次第に走行機器を国産のものに変更しているので、音を聞くなら今のうちです。IGBTの車両はまだしばらく残るとは思うのですが・・・実際はどうなることやら。


・600形601編成+1000形 立会川通過(youtube)

手前:シーメンスIGBT 奥:シーメンスGTO

京急600形は、通勤型でありながら車内をクロスシートとした珍しい車両。その姿で地下鉄や京成にも直通していました。が、定員増加などを目的に車端部を除きロングシートに改造。扉の上にLEDも設けられ(一部の編成はLCDに変更)、他の京急の車両と近いイメージの存在に変化しました。この動画で登場する601編成は、その更新の際に前面に「600」とロゴを入れた最初の編成です。


・1000形1417編成立会川発車(youtube)

シーメンス製のIGBT-VVVFとなるこの編成。音階が流れるVVVFとして有名なシーメンスのGTOを搭載した編成は徐々に国産品に換装されつつありますが、こちらは一体どうなるやら。それにしても、IGBTになって音階が消えても相変わらず派手な音・・・


・1000形1445編成立会川到着(youtube)

2代目1000形のうち、1445編成はシーメンスIGBTの編成。GTOの編成が国産品のIGBTに変更を進めていますが、IGBTの車両はいつまでこのまま残ってくれるやら・・・。音階こそないものの、非常に特徴的な音を発しています。



〜風景・並び〜
生麦京急川崎京急川崎品川 久里浜工場
久里浜工場 鶴見市場〜花月園前 品川
品川品川金沢八景金沢八景品川品川
品川京急蒲田京成津田沼


〜その他〜
神奈川新町品川京急ミュージアム押上

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