313形
1952年に登場した西鉄最古参車。鉄道技術研究所のバックアップにより設計されており、普通鋼且つモノコック構造とした日本初の車両となりました。そのため、313形を用いた試験なども数多く行われ、その試験の結果が国鉄の101系(モハ90)や151系(モハ20系)、東急5000形(青ガエル)に活かされています。目立たない存在ではありますが、日本の鉄道史においても貴重な存在、というわけです。

導入当初は吊り掛け式で、本線系統で活躍していましたが、2両固定編成の上に貫通扉も無いことから本線系統末期は太宰府線に封じ込まれる、という状況になり、1977年には宮地岳線(現:貝塚線)へと転属しました。1984年からは車体更新が施され、窓の支持方法の変更や3ドア化などが行われています(扉配置が不規則なのはこのため)。1992年には西武701系の主要機器を貰ってカルダン化も果たしました。結果として、登場当初と比べてもはや別の車両なんじゃないか、と思う位の改造を受けたわけです。

宮地岳線の一部廃止(=貝塚線化)が影響して3本が廃車されましたが、2両編成1本が2015年1月まで活躍していました。末期には登場当時の塗装の復刻なども行われるなど、話題も多く振りまいてくれた車両でした。

上写真は315F(和白にて)
簡単な年表
1952年 登場
1977年 全編成が宮地岳線(現:貝塚線)へ転属
1984年 車体更新
1992年 高性能化
2015年1月 引退
最終更新:2011/4/9 ページ作成



〜編成別〜
315F
新宮行き
和白
貝塚行き
新宮
貝塚行き
貝塚
新宮行き
貝塚


〜ドア〜
両端 右開き 両端 左開き 中央 右開き


〜Others〜
車内吊革運転台 転落防止幌車いすスペース網棚
非常スイッチパンタグラフ ロゴ側灯


〜車両の音〜

・313形走行音

【貝塚線】三筈〜西鉄新宮(3分26秒:1.09MB)

冒頭のベル+放送は車両に搭載されている発車放送によるもの。三筈駅の発車ベルというわけではありません。車内チャイムは西鉄では貝塚線と本線系統の優等列車で流れる仕組み。のんびりした雰囲気の貝塚線でも車内チャイムが流れます。
走行音はいかにも古めかしい抵抗制御ですが、吊り掛け式ではなくなっています。



〜映像〜
313形ドア開閉(youtube)

片開き扉な上に、扉の位置も均等ではない313形。1本のみが残って貝塚線で活躍を続けています。中央の扉だけ若干幅が広いのも特徴です。

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