800系
もともと三条から浜大津まで運行されていた京津線。路面電車の区間も多く、急カーブも急勾配もある。そんなとんでもない路線でした。この京津線が1997年、三条〜御陵間を京都市営地下鉄東西線に移管することになり、その東西線と直通運転を行って二条まで(延伸開業後は太秦天神川まで)直通運転を行う、ということになりました。今までの京津線から一気に大変革が生じることになったわけです。そこで、そんな状況になる京津線にどのような車両が必要になるか、ということを考えた結果…

1.路面電車として運用することが可能で、
2.地下鉄に直通が出来て、
3.急勾配に対応できる車両である。

このような条件が必要になりました。そのため、これを全て満たした車両として登場したのがこの800系。製造にかかったコストは計りしれません。現在、路面電車としての運用があり且つ地下鉄に直通する車両はこの車両しか在籍しておらず、全国的に見ても貴重な車両といえるでしょう。

なお、京都市営地下鉄東西線へは京阪電鉄が片乗り入れの形を取っているため、地下鉄の車両は京津線には入ってこない上に、編成両数も違っています。

上写真は813F、上栄町〜浜大津にて。
簡単な年表
1997年 登場
2017年 新塗装化の開始
最終更新:2018/12/9
【編成別】805F,807F,811F,815F(1枚)、801F,803F(2枚)を追加。
【形式別】全て追加。
【ヘッドマーク】水の路を追加。
【Others】案内表示(現行)、台車、パンタグラフを追加。
【行先】1枚追加。



〜編成別〜
801F
四宮 四宮
803F
びわ湖浜大津行
浜大津-上栄町
びわ湖浜大津行
四宮
805F
京都市役所前行
大津線100th

浜大津-上栄町
びわ湖浜大津行
浜大津-上栄町
807F
浜大津行き
大津線100th
浜大津
太秦天神川行
水の路
浜大津-上栄町
809F
浜大津行き
大津線100th
浜大津-上栄町
京都市役所前行
大津線100th

浜大津-上栄町
811F
回送
近江神宮前
回送
近江神宮前
びわ湖浜大津行
浜大津-上栄町
813F
浜大津行き
浜大津-上栄町
京都市役所前行
浜大津
浜大津行き
大津線100th
浜大津-上栄町
815F
四宮


〜形式別〜
800形(奇数)

803(四宮)
850形(奇数)

853(浜大津〜上栄町)
850形(偶数)

854(浜大津〜上栄町)
800形(偶数)

804(浜大津〜上栄町)


〜ヘッドマーク・ロゴ等〜
大津線100th
水の路


〜Others〜
車内はクロスシートとロングシートの2通り。クロスシートは真ん中のドアを境に、向きが変わっています。ボックスシートというわけではないようです。そのため、進行方向逆向きの席に座ると酔ってしまう…という方は要注意。
そして何よりも変わり種なのがこの吊り革。なんでこんな風に折れ曲がっているかというと、 コレの吊り手の部分をつかむと、ガシャンと吊り革が伸びて長いまっすぐな吊り革になる、という仕組みになっているためです。吊り革は出来るだけ長いほうがいいんだけど、長いものをそのまま設置すると何かと邪魔になるかもしれない、ということからの配慮でしょうか。


車内
クロスシート
車内
ロングシート
ドア
LED旧型
ドア
LED無し
貫通扉 吊り革
運転台扉上案内表示
旧型
扉上案内表示台車 パンタグラフ


〜行先表示〜
びわ湖浜大津


〜車両の音〜
800系 ドアブザー

関西の車両なのでやっぱりドアチャイムではなく、ドアブザー。
完全な不協和音ですが、このほうが注意喚起には良いのかもしれません。

3秒
・800系走行音

【京都市営東西線】三条京阪〜京都市役所前(1分29秒:2.12MB)
【京都市営東西線】蹴上〜東山(1分50秒:603KB)

走行音はIGBTですが、前述の通りやたらと複雑な構造を持つ車両なためか少々変わった音がしています。ドア開閉時は少々耳障りなブザーが流れます。車内放送の声も地下鉄の車両とは違うので、なんだか独特な雰囲気です。



〜映像〜
・800系ドア開閉(youtube)

京阪の電車は基本的にドアチャイムやドアブザーが存在しない(石山坂本線を除く)のですが、この車両は乗り入れ先の京都市営地下鉄に合わせ、ドアブザーを設置しています。とはいっても、地下鉄の車両とは異なる音で、どちらかと言えば濁った音。京津線でも勿論この音が流れます。扉の形や動き自体は、至って普通です。


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