2002年に登場した部分低床車で、函館市電におけるバリアフリー化の礎となった車両です。この車両自体は部分低床どまりとなったため、台車部分と低床部分に非常に大きな段差が生まれてしまい、結果として成功とはいえない存在となってしまいました。見た目的にも、中央部分だけやけに低くなっている、という不思議な見た目になっているのがお分かりいただけるのではないかと思います。
なぜ低床車を作ったにもかかわらずこんなことになったか。それは、この車両が800形の更新車であるため。車体の改造にはある程度の制約があったわけです。800形が生まれ変わったとは到底思えないその見た目に反し、いざ動き出してみると昔ながらの吊り掛け音を出す、不思議な存在です。
函館市電では低床車の運用は分けられていますが、8100形と9600形の運用は分けられていないので、どちらが来るかは運しだい。趣味的には8100形が来たほうが面白いんでしょうけれど、普通に乗る分には9600形の方が良いんでしょうね。
上写真は五稜郭公園前にて。
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