カーレーター
カーレーターは、ベルトコンベアに座席を渡して斜面輸送を行うシステム。鉢伏山では、ロープウェイからカーレーターに乗り継いで山頂に向かうことになります。
このカーレーターは、1966年の開業当時からずっと変わらぬ姿で運行を続けています。そして、現在カーレーターはここにしかありません(かつてはびわ湖バレイにも存在した)。これを目当てに須磨浦公園に来る人もいるみたいですよ。

上写真は乗車中のひとコマ。
簡単な年表
1966年 開業
最終更新:2019/1/6
ページの作成。




須磨浦公園の鉢伏山は、ロープウェイを上った先でカーレーターに乗り継ぐとさらに高い所からの眺望が楽しめます(というか、恐らく乗り継ぐ方が殆どです)。で、カーレーターって何ぞや、と思われるでしょうが、簡単に言ってしまえばベルトコンベアに椅子を付けたような代物。「ここにしかない乗り物」である事と「非常に乗り心地が悪い事」を売りにしています。いいのかそれ。


頂上側の駅から麓を見下ろした様子。この斜面の中をカーレーターが走り抜けています。さて、ベルトコンベアのようなものといった時点でお察しはつくとは思うのですが、カーレーターは鉄道ではありません。とはいえ、鉢伏山に上ろうとするとロープウェイとセットでついてくる乗り物ですし、こうするより他に公開方法も思い付かんので、敢えて山陽電鉄のページ内に載せています。

これがカーレーター。見た目はスキー場のリフトとケーブルカーを足して2で割った感じ。ちゃんと1両(?)ごとに番号も振られているようです。これは17号車。
自分が乗るのは18号車のようです。「号車」って言っていいのかどうかも分かりませんが。

これは下り運転時の様子ですが、運行中の景色はずっとこんな感じです。面白そうでしょ。でもね、これ、揺れが本当に尋常じゃないんですよ。それはもう、ろくに写真が撮れないレベル。しかも上り運転の際には座席が後ろに傾いたりするのでスリル満点です。下り乗車時は、到着の直前に滅茶苦茶揺れる箇所がある(公式に「この先ご注意!」という告知がある程)ので、構えてないとビビります。

殆ど意味が無さそう(車体は揺れるし小さいし)ではありますが、一応扉が付いています。駅到着時に自動で開きます、と言うと意外とハイテク…と一瞬思いますが、ドアの部分に引っ掛ける部分が駅入り口にあるようで、それによって動かされるだけです。自動を建前にしたからくり仕掛け。
というわけで、衝撃的な乗り心地を体感して駅に到着しました。扉の前の棒を握って外に出ます。
背面には広告が貼ってありますが、正直乗っている間に前の車両に貼られた広告を意識する余裕は皆無でした。
尚、このカーレーター、1両だけピンク色の車両が混ざっています。当たったらラッキー?番号は7号車のようです。
下り運転の対向車を見ていると、椅子を下に向けないために頑張っている台車部分が何だか健気ですね。そしてこれは10号車。
一方上り運転の様子はこんな感じ。座面が後ろに傾くことがあって、絶叫マシンとは全く違うベクトルのスリルがあります。これは11号車。
こちら2号車。乗り心地はワイルドとは言え、1両1両の見た目はゆるくて可愛いですね。

最後に3号車で〆。さて、このカーレーターがなぜこんなに燦燦たる(褒め言葉)乗り心地なのかと言うと、開通当時から全く変わらずにそのままの姿だから、という事が大きな理由のようです。確かに、ここにしか無い乗り物だと考えると、設備更新も大変なのかもしれません。場合によっては「ケーブルカーに変えてしまえ」という結論が出てあっさり無くなりそうですし。そう考えると、昔のままの姿で走っている様子は、確かに乗り心地が悪くても"ウリ"なのかもしれませんね。神戸を訪問した際は、是非一度須磨浦公園へお越しくださいませ。



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