2000系
長年の名車「ズームカー」の置き換えのために1990年に登場した車両で、高野線の橋本〜極楽橋に入線可能な構造としたため、車体がやや短く17mとなりました。本来ならばズームカーの運用をそのまま引き継いで、山岳区間に直通する列車の主力として用いられる筈だったのですが、2005年のダイヤ改正で高野線の殆どの運用が橋本で分割されてしまい、その橋本から先の山岳区間の運行も、殆どはワンマン運転が可能な2300系を新造して補った事から、一転して非常に扱い辛い車両に転落してしまいました。

こんな事情で持て余してしまった2000系は、のちに大多数が南海本線へ移り、各駅停車専用の車両として運行されることとなりました。前面には「2扉車」とでかでかと掲げ、山岳区間のための大出力のモーターも持て余し、何だか気の毒に思えてきます。

上写真は2032F、新今宮にて。
簡単な年表
1990年 登場
最終更新:2019/11/22
【編成別】02F,03F,42F(1枚)を追加。
【Others】「2次車まで」全て、標識灯、運転台を追加。2扉表記を置換え。




2000系の悲しき人生を象徴するかのようなこの表示。高野線の運用見直しによって、山岳区間直通列車として本来大活躍するはずだった2000系は行き場を失くした車両が数多く発生、それらは南海本線に転属して各駅停車専属の車両になってしまいました。
高出力のモーターも持て余し。人生何が起こるか分からないものです。不憫でならない。

撮影地:難波
最初期に登場した1・2次車のみ、側面にビードがあります。そのビードの数も少ないので意識しないと気が付かない程度の違いではありますが…。
また、この1・2次車は緑色の塗装で登場した最後の車両となりました。

撮影地:堺

〜編成別〜
2002F
普通 なんば行
普通 羽倉崎行
難波
普通 和歌山市
難波
普通 なんば行
和歌山市
2003F
普通 なんば行
和歌山市
2023F
快急 極楽橋行
新今宮
急行 なんば行
新今宮
2031F
普通 なんば行
新今宮
2032F
各停 和歌山市
新今宮
普通 なんば行
新今宮
普通 関西空港
難波
2033F
各停 なんば行
新今宮
2034F
急行 高野下行
難波
急行 高野下行
難波
快急 なんば行
新今宮
2035F
臨時
極楽橋
2036F
区急 なんば行
新今宮
2040F
快急 極楽橋行
新今宮
急行 なんば行
新今宮
急行 橋本行き
難波
2042F
各停 なんば行
新今宮
区急 田園都市
新今宮
普通 なんば行
紀ノ川
普通 関西空港
羽衣
2043F
普通 なんば行
新今宮
回送
新今宮
普通 なんば行
貝塚
普通 関西空港
浜寺公園
普通 関西空港
難波
普通 なんば行
大石
各停 羽倉崎行
難波
普通 なんば行
和歌山市
2045F
各停 なんば行
新今宮
各停 極楽橋行
橋本
各停 橋本行き
極楽橋


〜Others〜
〜2次車
ドア 番号設置後車内 座席優先席座席袖仕切り貫通扉
3次車〜
ドア 車内 貫通扉 ドア 番号設置後
共通
転落防止幌側灯2扉車表記標識灯運転台


〜行先表示〜
種別
各停臨時 普通急行
行先
高野山極楽橋 羽倉崎 光明池和泉中央中百舌鳥-光明池
中百舌鳥-和泉中央 高野山極楽橋
後6両河内長野
高野山極楽橋
後4両橋本
高野下
後4両橋本


〜車両の音〜
・2000系走行音

【南海本線】なんば〜新今宮(2分40秒:870KB)…2043Fにて
【南海本線】新今宮〜天下茶屋(1分55秒:629KB)…2043Fにて

日立のGTO-VVVFを採用していますが、山岳部にも対応できるようにギア比でも変えてあるのでしょうか。やたらと重々しく転調回数もかなり多いとんでもない音になっています。



〜映像〜
・2000系2032F難波発車(youtube)

もともとは高野線の橋本以南へ直通する通勤車として導入された2扉小型車の通勤車である2000系。山岳区間に対応している車両故、非常に重々しいモーター音を出すのが特徴です。
わけあって南海本線系統に充当されるようになると、「2扉車」とでかでかと前面に掲げることになってしまい、少し見栄えは悪くなってしまいました。


南海電鉄のTopへ近畿地方の鉄道のTopへ鉄道データのTopへTopへ