3200形
1964年10月に登場した俗に言う「赤電」のスタンダード。初めて通勤形式で両開き扉を採用し、当然ながら今までずっとこれは引き継がれています。基本的にはこの車両の後に登場した3300形と同じようなものなのですが、細かなところでの差異が多く、シートの袖仕切りが違う、吊り革が長い、塗りドアの車両が存在する…といった違いがありました。

塗りドアだったのは3220号までの初期の編成。これらの車両を使用して新塗装の試験が行われたことがありました。その結果選定された塗装を基に今の塗装が作り出されたわけですが、試験段階の塗装では濃い水色や黄緑色なども存在しており、それらが選ばれていたら今の京成はどうなっていたのかが少々気になります。

最後の8両(3291〜3298)は特急「開運」号線用編成として登場した車両。AE0形の登場によって開運号としての役目を解かれると他の3200形に混ざり、通勤型として活躍を開始したのですが、もともと特急用だったため、この8両のみ側扉は片開き。そしてこの編成のうちの4両(3291〜3294)がVVVFインバータ制御の試験車に選ばれたり、3295〜3298号を使った開運号のリバイバルを運行したりと、何かと話題の多い8両でした。

また、4両編成2本の8両が北総鉄道に譲渡され、7250形となりました。この7250形を含めて、現在は引退してしまい、この車両を見ることはできなくなってしまっています。

上写真は3269号を最後尾とする編成、高砂にて。
簡単な年表
1964/10 登場
1980/2 ファイアオレンジの色に変更
1985/7 更新
1988/5 3294FをVVVFインバータ制御に改造
1991/12 8M車で試験塗装を実施。結局3700形に近い色が採用された。
1993/8 3700形に準じた塗装に変更
2003/3 廃車開始
2003/12 3221〜3224・3233〜3236の8両が北総鉄道へ。7250形となる。
2004年 3294F引退。
2007/1/16〜 3298Fを赤電塗装に復刻
最終更新:2014/9/18

【編成別】
3216F、3240F右1枚、3244F右1枚、3248F、3256F右1枚、3264F右1枚
3276F2段目右1枚、3294F右1枚、3298F2段目右1枚追加。

【映像】新規2点追加。
【風景】新規1枚追加。


3201〜3220までは俗に「8M車」と呼ばれ、モーターなどに若干違いがあります。見た目では、ドアの車内側がオレンジ系のクリーム色に塗られていたことが最大の特徴。

撮影場所:東中山
特急「開運」用に作られた2編成のうちの1編成、3294F。1988年にVVVFインバータ制御の試験車となり、区別のためにライトが角型に変更されました。制御こそ違うもののほかの3200形と併結可能で、一時期3298Fとつないだ6両編成も見られました。京成電鉄の影の人気者でしたが、故障が頻発し、2004年に引退しています。

撮影場所:高砂
特急「開運」用に作られた2編成のうちの1編成、3298F。京成電鉄で最後まで残っていた片開きドアの編成でもありました。

撮影場所:八幡
3298Fを用いて、2007年初頭より赤電塗装が復活し、その3298Fを使用した開運号が2007年1月28日に運用されました。その後も2007/3までこの塗装で走り、そのまま廃車になりました。

撮影場所:八幡〜菅野

〜編成別〜
3204F
廃車
普通 上野行き
東中山
3216F
廃車
普通 上野行き
青砥
3220F
廃車
普通 千葉中央
東中山
3232F
廃車
普通 うすい行
海神
3236F
廃車
普通 千葉中央
八幡
3240F
廃車
快速 上野行き
船橋
普通 上野行き
船橋
3244F
廃車
普通 上野行き
津田沼
普通 うすい行
青砥
3248F
廃車
急行 東成田行
高砂
3256F
廃車
普通 西馬込行
高砂
急行 西馬込行
東中山
3264F
廃車
普通 ちはら台
東中山
特急 成田空港
高砂
普通 上野行き
高砂
3268F
廃車
普通 ちはら台
高砂
3276F
廃車
普通 うすい行
東中山
A特急 高砂行
青砥
普通 ちはら台
船橋
普通 ちはら台
高砂
普通 うすい行
東中山
普通 千葉中央
幕張本郷
急行 西馬込行
八幡
普通 ちはら台
八幡〜菅野
3280F
廃車
普通 上野行き
高砂
普通 ちはら台
八幡
普通 上野行き
海神
3294F
廃車
普通 千葉中央
高砂
普通 千葉中央
高砂
普通 千葉中央
青砥
3298F
廃車
普通 上野行き
八幡
普通 上野行き
東中山
普通 芝山千代田
鬼越
普通 ちはら台
高砂
普通 金町行き
高砂
特急「開運」
八幡〜菅野
特急「開運」
八幡〜菅野
特急「開運」
鬼越〜八幡
特急「開運」
八幡〜菅野
特急「開運」
八幡〜菅野
普通 ちはら台
高砂


〜Others〜
ドア ドア 90番台 車内 車内 90番台 扇風機 運転台
吊り革


〜映像〜
3298F 船橋発車(youtube)

※大分古いカメラでの撮影です。画質や音質の酷さはご容赦ください※

京成電鉄最後の片開き通勤車となった3298F。地上時代の船橋駅ともども、何気なく撮ったこれが貴重な映像になってしまいました。

3200形94・98編成ドア開閉(youtube)

今はいなくなってしまった京成電鉄の1枚扉車のドア開閉です。開く時がなかなか豪快な動き方をするので、それが見ていて楽しい車両でした。ちなみに、2枚扉の車両でよければ3500形の未更新車がこのタイプの扉の動きとなっています。



〜風景・並びなど〜
船橋

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