9000系
1993年に登場した、2000系の車体と廃車になった101系の走行機器を組み合わせた車両。西武鉄道は所沢に自社の車両工場を持っていましたが、そこで製造された最後の新造車がこの9000系となります。
10両固定編成のみの存在で、池袋線で使用されていましたが、さすがに101系の走行機器がくたびれてきたためIGBT-VVVFに交換。現在は「人と環境に優しい鉄道」というステッカーを前面に張り付けた上で運用しています(わざわざこれを貼っているのは2000系との判別の目的もあるような気がする…)。

なお、この車両が登場した当時すでに6000系が量産体制に入っていたため、6000系に合わせ、各扉の上にはLEDの案内表示が設けられ、ドアチャイムも付きました。このほか、後期に製造された編成では扉の窓が複層ガラスとなりました。それらの編成は、複層ガラスになっているのに扉そのものはステンレス地のままで化粧板は貼っていない、という珍しい姿となっています。

当面は安泰だろうと思っていた矢先、2017年の横瀬車両基地のイベントの告知内で9000系の除籍が始まる事が突如発表され、以降徐々に廃車が進んでいます。このうち一部の編成は4両編成に短縮しワンマン運転にも対応させたうえで多摩湖線へと転属しており、これらの編成は今しばらく使う予定なのかもしれません。

上写真は池袋にて。
簡単な年表
1993年 登場
2004年 VVVF化開始
2017年 廃車開始
2020年 多摩湖線での運用を開始(ワンマン対応、4連化)
最終更新:2021/6/23
【編成別】02F,05F(1枚)、03F(3枚)を追加。
【行き先】黄色多摩湖以降全て追加。
【風景】1枚追加。



京急が1000形を使用して登場させた「KEIKYU YELLOW HAPPY TRAIN」が西武線の車両に瓜二つだったことから、西武がそれに便乗する形で登場した「SEIBU RED HAPPY TRAIN」。9000系を京急線の車両そのままの塗装に塗り替えた物ですが…何というか、京急の黄色程の「これは!」感には欠ける気がします。

撮影場所:池袋
3000系を使用して運行されていた西武ライオンズのラッピング編成「L-Train」の後任として、9000系に同様のラッピングが施されました。

撮影場所:東長崎
そんなL-Trainの9108Fは2019年に運用を離脱したものの、4両が残り続け、編成を組んだ上で多摩湖線に転属しました。後に9105Fも同様の変更を受けており今後も改造が進むものと思われます。
L-Trainではなくなってしまった為、特に何の色というわけでもない紺色の電車、というやや中途半端な状態になっています。

撮影地:多摩湖
上記の9108Fと同様の事由で、京急カラーだった9103Fも多摩湖線に転属しました。その際、京急のラッピングは解除され、ただの赤い編成として運用につくことになりました。なんというか、ここまで来ると最早西武線って何色だったっけ…と思わされる事象でもある気がします。

撮影地:多摩湖
きゃりーぱみゅぱみゅのメジャーデビュー5周年を記念したタイアップとして運行された「SEIBU KPP TRAIN」。2016年6月〜9月まで、ピンク色の車体に内外装のラッピングを施して運行。以降は黄色に戻されることも無くピンク1色の9000系、というウソ電のような姿で運行されていました。そんな現実化したウソ電のような編成も2018年3月に引退しています。

撮影場所:中村橋
近年、6000系と9000系で戸袋窓を埋める工事が施行されているのですが、何とも工事の仕方が簡素な物で、かつて窓があった場所が丸わかりな状態になっています。勿論、車内側はきれいな状態になっているのですが…何とも、妙な感じ。

撮影場所:池袋
その後、多摩湖線用として転属した4両編成は、戸袋窓に続いて行先の種別幕を封鎖する工事が施行されました…が、車体と同じ色のシールを上から張っただけというお粗末な物。力を抜けるところは抜いておく方針なのかもしれませんが、なんというか…。
というより、「各駅停車」の表示を常に出しておくのではダメだったのでしょうか。


〜編成別〜
9101F
KPP TRAIN
除籍
準急 小手指行
練馬
快急 池袋行き
練馬
急行 池袋行き
飯能
急行 球場前行
飯能
急行 西所沢行
飯能
急行 入間市行
飯能
快急 飯能行き
飯能
快急 飯能行き
池袋
急行 池袋行き
中村橋
準急 飯能行き
中村橋
準急 飯能行き
中村橋
9102F
→4連化
準急 池袋行き
池袋
急行 池袋行き
中村橋
急行 池袋行き
中村橋
準急 池袋行き
中村橋
急行 池袋行き
椎名町
多摩湖行き
多摩湖
9103F
京急→赤
→4連化

池袋
急行 飯能行き
中村橋
準急 池袋行き
中村橋
準急 所沢行き
池袋
準急 飯能行き
中村橋
急行 飯能行き
池袋

池袋

池袋
急行 飯能行き
中村橋
急行 飯能行き
中村橋
多摩湖行き
多摩湖
国分寺行き
多摩湖
国分寺行き
青梅街道
9104F
→4連化
準急 飯能行き
池袋
準急 池袋行き
中村橋
急行 池袋行き
中村橋
準急 所沢行き
中村橋
準急 池袋行き
中村橋
9105F
→4連化

池袋
準急 球場前行
保谷
急行 飯能行き
中村橋
急行 池袋行き
中村橋
準急 池袋行き
中村橋
急行 池袋行き
中村橋
準急 飯能行き
中村橋
国分寺行き
萩山
国分寺行き
萩山
多摩湖行き
多摩湖
9106F
除籍
準急 所沢行き
練馬
準急 所沢行き
練馬
準急 飯能行き
練馬
準急 池袋行き
練馬
準急 池袋行き
中村橋
準急 球場前行
中村橋
急行 飯能行き
中村橋
準急 池袋行き
中村橋
急行 飯能行き
中村橋
急行 飯能行き
中村橋
9107F
除籍
準急 小手指行
東京富士大学
池袋
準急 小手指行
所沢
準急 飯能行き
中村橋
準急 飯能行き
中村橋
準急 池袋行き
中村橋
9108F
L-Train→紺
→4連化
準急 池袋行き
中村橋
急行 池袋行き
中村橋
準急 所沢行き
中村橋
準急 飯能行き
池袋
急行 池袋行き
練馬高野台
急行 飯能行き
東長崎
急行 飯能行き
石神井公園
国分寺行き
萩山
国分寺行き
萩山
西武遊園地行
萩山
国分寺行き
多摩湖
国分寺行き
多摩湖
国分寺行
多摩湖
編成不明
急行 本川越行
高田馬場
急行 西武新宿
高田馬場


〜保存車〜
モハ9308〜9608
(横瀬車両基地)
※解体前の一時的利用
現在は撤去済み
モハ9708・9808
(横瀬車両基地)
※解体前の一時的な展示
現在は撤去済み


〜形式別〜
クハ9100
(Tc1)

クハ9106(練馬)
モハ9900
(M6)

モハ9903(池袋)
クハ9000
(Tc2)

クハ9003(池袋)


〜ラッピング・ロゴ等〜
L-Train
(9108F)


〜Others〜
台車 前面ステッカー ドア ドア
複層ガラス
パンタグラフ 側灯
車内扉上案内表示VVVF装置座席吊り革
フリースペース優先席表記類


〜行先表示〜
準急 池袋 準急 所沢 準急 小手指 急行 池袋 準急 西武球場前 西武遊園地
回送 萩山 国分寺 西武遊園地
回送 萩山 国分寺 多摩湖 西武園 東村山
玉川上水 小平 多摩湖 西武園 東村山
玉川上水 小平 西武遊園地 回送 萩山 国分寺


〜映像〜
9000系(日立IGBT)西所沢発着(youtube)

9000系は、元々は旧101系の電装品を再利用して登場した車両で、西武鉄道が自社工場で製造した最後の車両でもありました。後にVVVF化が施され現在のように日立IGBTとなりましたが、あまり他所では聞いた事が無い様な音のように思えます。
元々の電装品が古いからでしょうか。現在でもまったく遜色無い車両のように見えますが2017年より徐々に除籍が始まり、現在まで残る編成はごく僅かとなってしまいました。恐らく、次に西武線から引退する通勤型車両は9000系となるのでしょう。

9000系ドア開閉(youtube)

9000系は、西武鉄道が最後の自社製造を行った車両で、当初は101系の機器流用車として登場しました。登場の経緯故に劣化している部分があったのか近年は引退傾向ですが、一部の編成が4両に短縮の上多摩湖線へと転用されています。

扉は、ステンレス無地の6000系、とでも言ってしまえば話は早いでしょうか。動画のように、後期の車両はステンレス無地でありながら複層ガラスになっているのが少し珍しい特徴と言えます。



〜風景・並び〜
池袋 石神井公園


〜その他〜
西武遊園地

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