1969年、西武鉄道にとって初めての座席指定の有料特急用として登場したのが5000系「レッドアロー」で、その斬新なデザインもあり、1970年度の鉄道友の会ブルーリボン賞を受賞しています。基本的に当時の西武鉄道は自社の西武所沢工場で車両を製造していたものの、5000系の製造は国鉄特急の製造を数多く手がけてきた日立製作所の手によって行われ、西武鉄道発足後初の外部発注による新型車両となりました。
1994年に後継の10000系が同車の機器を流用した上で登場する事になった為、徐急ピッチで置き換えが進む事になり、1995年までにすべての車両が引退しています。その後は2両(1両は先頭部カットモデル)が西武鉄道で保存されている他、6両分の車体が富山地方鉄道に渡り(床下は廃車になったJR485系より調達)、今でも立山黒部観光の目玉として運行されています。
上写真はクハ5503の保存車、横瀬にて。
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