10000系
「レッドアロー」の名で知られた5000系の代替を目的として1993年に登場した車両で、5000系から愛称を受け継ぎ「ニューレッドアロー」と呼ばれますが…どうにもこうにも赤の印象が薄い気がします。車体は新製したものの、足回りは5000系や101系のものを流用しており、平成に登場した特急型車両でありながら床に点検蓋もある抵抗制御車である、中々趣味的には面白い存在となりました。これは、秩父付近の山岳地帯にこれらの走行装置が対応していたことが決め手になったと言われています。

最終増備車の10112編成は完全新製となり、VVVFインバータ制御に変更されています(20000系に準じた仕様)。見た目では愛称表示がLEDになっているのでそこで判別が可能となります。

流石に床下機器の老朽化が顕著である事もあり、2019年より001系によって置き換えが始まり、翌年3月の改正で早くも池袋・秩父線の運用からは撤退してしまいました。新宿線系統の特急は変わらず10000系で運行されていますが、それもいつまで続く事やら…。

尚、最終更新時点でどのように使われるのかは不明ながら、富山地方鉄道へと譲渡された編成が存在しており、今後の運用が期待されています。恐らく16010系の代替にでも充てるのでしょうかね。

上写真は西武新宿にて。
簡単な年表
1993年 登場
2019年 001系による代替が始まる
2020/3 ダイヤ改正により池袋・秩父線の運用から撤退
最終更新:2021/6/23
【編成別】105F(1枚)、108F(2枚)を追加。
【形式別】10108,10308,10408,10708を追加。
【ラッピング】さよならレッドアロークラシックを追加。
【Others】形式表示以降を追加。
【方向幕(前面)】むさし、小さな旅を追加。
【風景】3枚追加。
【その他】1枚追加。




2011年11月より、初代「レッドアロー」こと5000系の塗装を復刻した「レッドアロークラシック」が10105Fを用いて運行されています。5000系と10000軽ではデザインは全く異なっていますが、思いのほか5000系の塗装が似合っているのが不思議なものです。

余談ながら、この塗装の塗り途中にクリーム色1色で回送されたことがあり、その様は「走るマヨネーズ」と一部で形容される異様な姿でした。

撮影地:中村橋
そんなレッドアロークラシックも2021年5月限りで引退することになり、最終的には厳戒態勢を引いた上で開催された武蔵丘車両基地のイベントで撮影会が行われる形での花道となりました。

撮影地:武蔵丘車両基地
秩父市の秩父夜祭と川越市の川越まつりがユネスコの無形文化遺産に登録されたことを記念し、池袋線系統と新宿線系統のそれぞれの10000系に1本ずつラッピングが施されました。「プラチナ・エクスプレス」という愛称も付けられています。

撮影地:練馬高野台
上述の通り、10000系は2020年3月のダイヤ改正で池袋・秩父線系統の特急から引退することになりました。置換えられた編成の内、後期製造分の編成を中心に新宿線系統に転属し、同線にいた初期編成を置き換えているようです…が、どちらにせよ先が見えているような気がします。

撮影地:池袋


〜編成別〜
10101F
除籍
小江戸
西武新宿
小江戸
高田馬場
10102F
除籍
→富山地鉄
ちちぶ
保谷
ちちぶ
横瀬
ちちぶ
横瀬
10103F
除籍
ちちぶ
中村橋
ちちぶ
プラチナEXP
練馬高野台
10104F
除籍
ちちぶ
池袋
小江戸
西武新宿
小江戸
西武新宿
小江戸
プラチナEXP
高田馬場
小江戸
プラチナEXP
高田馬場
10105F
クラシック
除籍
ちちぶ
池袋
ちちぶ
池袋
ちちぶ
中村橋
回送
池袋
ちちぶ
池袋
ちちぶ
池袋
ちちぶ
池袋
おくちちぶ
さよならクラシック
武蔵丘
10106F
除籍
→富山地鉄
小江戸
西武新宿
10107F
除籍
ちちぶ
中村橋
10108F
小江戸
西武新宿
小江戸
本川越
小さな旅
武蔵丘
小さな旅
武蔵丘
10109F
ちちぶ
練馬高野台
10110F
ちちぶ
中村橋
ちちぶ
中村橋
むさし
池袋
回送
中村橋
ちちぶ
さよなら池袋線
10000系

池袋
ちちぶ
さよなら池袋線
10000系

池袋
ちちぶ
さよなら池袋線
10000系

池袋
10111F
ちちぶ
池袋
10112F
小江戸
馬場〜下落合
小江戸
カナヘイの小動物
西武新宿
小江戸
カナヘイの小動物
西武新宿
小江戸
カナヘイの小動物
高田馬場
小江戸
カナヘイの小動物
高田馬場
回送
カナヘイの小動物
南入曽
回送
カナヘイの小動物
南入曽
ちちぶ
カナヘイの小動物
池袋
編成不明
ちちぶ
池袋
ちちぶ
練馬
ちちぶ
池袋
ちちぶ
中村橋
ちちぶ
練馬
ちちぶ
所沢
ちちぶ
中村橋
小江戸
中井
小江戸
馬場〜下落合
小江戸
西武新宿
むさし
所沢


〜形式別〜
クハ10100
(Tc1)

クハ10104(西武新宿)

クハ10108(武蔵丘)
モハ10200
(M1)

モハ10204(西武新宿)
モハ10300
(M2)

モハ10302(横瀬)

モハ10304(西武新宿)

モハ10308(武蔵丘)
サハ10400
(T1)

サハ10402(横瀬)

サハ10404(西武新宿)

サハ10408(武蔵丘)
モハ10500
(M3)

モハ10502(横瀬)

モハ10504(西武新宿)
モハ10600
(M4)

モハ10602(横瀬)

モハ10604(西武新宿)
クハ10700
(Tc2)

クハ10702(横瀬)

クハ10704(西武新宿)

クハ10708(武蔵丘)


〜ラッピング・ロゴ等〜
さよなら
レッドアロークラシック
(10105F)
カナヘイの小動物
ゆるっと小旅
(10112F)
先頭車共通
各車窓上
1号車
2号車
3号車
4号車
5号車
6号車
7号車
車内共通
さよなら池袋線10000系
(10110F)


〜Others〜
ロゴ台車コーポレートマークドア 右開き 標識灯パンタグラフ
ドア 右開き
荷物兼用
ドア 左開き 車内 貫通扉 両開き貫通扉 片開き
車内案内表示側灯 形式表示
クハ10700
製造表示 形式表示
モハ10300
連結器ジャンパ栓 形式表示
サハ10400


〜行先表示〜
方向幕 前面
小江戸むさし小さな旅
小江戸
本川越西武新宿
ちちぶ
西武秩父
むさし
池袋飯能
LED 前面
小江戸
小江戸
本川越
ちちぶ
西武秩父
むさし
池袋


〜車両の音〜
・10000系 特急「ちちぶ」号車内放送

池袋発車:次は所沢(1分55秒:627KB)

車内チャイムは、小田急のEXEとMSEで音色違いが使用されており、且つそちらの音色がJR東日本の車内チャイムと同様であることから、恐らく車内チャイムを作曲している標準的なメーカーが存在するのでしょう。車内放送の声自体は、他の通勤型と変わりません。



〜映像〜
10000系10108F入曽通過(youtube)

西武鉄道のフラッグシップとして運行され続けてきた「ニューレッドアロー」こと10000系。先代の5000系レッドアローと比べて控えめなデザインだったようにも思えますが、旧型車(先代5000系レッドアローを含む)の機器流用車である事も大きな特徴で、平成に登場した車両らしからぬ豪快なモーター音を立てながら走り抜けていました。
後継の001系の導入に伴い徐々に置き換えが進んでいます。9000系とどちらが先に引退するかな、といった所でしょうか。



〜風景・並び〜
南入曽 南入曽 南入曽 南入曽 南入曽 南入曽
横瀬横瀬横瀬横瀬横瀬横瀬
横瀬横瀬西武新宿武蔵丘武蔵丘


〜その他〜
武蔵丘

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