3000系統
1964年に登場した山陽電鉄を代表する車両で、オールアルミ合金製の技術が評価されて1965年の鉄道友の会ローレル賞を受賞しています。細かく分けると5つの形式が存在しています(2016年12月現在、残存は4形式)。

<3000系>
2000系で採用されたアルミ車体の実績を受けて1964年に登場したのが3000系で、1968年以降の製造分は安価な普通鋼製に変更されました。最も初期に製造された車両は、後に増備されたアルミ車と比べて構造的に異なる部分が多くなっています。

<3050系>
1972年以降に登場した3000系は、当初から冷房付で登場し、一部の機器構成や車体構造が変更となった事から、「3050系」として形式を分けることになりました。この車両の増備過程で、別工法でのアルミ車体の製造が再開されました。

<3100形>
将来に、ラッシュ時に4両編成に増結して6両編成で運行することを目的に2両1ユニットが製造された車両で、実際に6連で運行されることはなく、予備車となっていた3050系の先頭車の1両を連結して3両で運行されることになりました。結果、3100形アルミ車2両+3050系鋼製車1両という変則的な編成となり、3050系は鋼製でありながらアルミ車と同様の塗装(無塗装の部分は灰色に塗装して再現)となりました。

<3200系>
2000系の主電動機を流用して登場したのが3200系で、1969年から導入されています。

<3550形>
3連→4連への輸送力増強の為に、2000系の中間車を改造して組み込んだもので、明らかに異なる車体構造はとても目立っていました。2004年までに引退しています。

これら3000系統は、2004年以降に車体更新を行っているものの経年劣化が進んでいる為、今後は新型車両の6000系によって徐々に置き換えられてゆく予定のようです。

上写真は3056F、明石にて。
簡単な年表
1964年 登場
2004年 引退(3550形)
最終更新:2023/7/1
【3000系】08F(2枚)、12F(1枚)、20F(3枚)を追加。
【3050系】56F(2枚)、58F,60F,76F(1枚)、62F(3枚)を追加。
【3100形】00F(1枚)を追加。
【ドア】更新車注意表記増設を追加。
【貫通扉】更新車を追加。
【車内】更新車バケットシートを追加。
【Others】標識灯以降10枚追加。
【行先】普通阪急神戸三宮、普通姫路、普通須磨を追加。
【走行音】別府→浜の宮を追加。
【映像】明石発着、更新車ドア開閉を追加。
【風景】1枚追加。



こちら、最も初期の車両。アルミ車体で塗装も以降の車両とは異なります。また、側窓の構造も違っており、他の車両と比べて年相応の見た目になってしまっている印象…。性能は後の車両と変わりませんが、車内は扉などを見てみると以降の車両と大分異なっており、異彩を放っています。

撮影場所:東二見〜西二見
2015年、トップナンバーの3000Fの前面帯が登場当時の細帯に復刻されました。このまま2016年11月の引退まで運行が続きました。

撮影場所:垂水
更新車は、車端部の側窓が1枚固定のものになったほか、そのほかの側窓も取り換えられているのが外見上での特徴。車内では扉に化粧板が設けられる等の変化があります。

撮影場所:東二見
こちら、3100形。2両のアルミ車と1両の鋼製車(3050形)を組み合わせて1編成としたもので、鋼製車もアルミ車に合わせた色に塗装されているのが大きな特徴となります。何となく光沢が無い、何となく白っぽい3000系を見かけたら3100形の編成を疑う、というのがお決まりでした。

撮影地:須磨浦公園
左:鋼製。右:アルミ。ここまで色味は違います。
後に3050形1両が廃車となり、3100形は編成を組み替えた上で運行されることになりました。その為、アルミ車の塗装に合わせた鋼製車、という異端な車両は過去帳入りしています。

撮影地:須磨浦公園

〜編成別(3000系)〜
3000F
除籍
回送
東二見
普通 高速神戸
垂水
普通 高速神戸
垂水
普通 姫路行き
霞ヶ丘
普通 姫路行き
明石
3002F
除籍
普通 飾磨行き
姫路
普通 姫路行き
東二見-西二見
3004F
除籍
普通 姫路行き
月見山
普通 姫路行き
東二見
普通 姫路行き
垂水
3008F
普通 姫路行き
垂水
普通 姫路行き
明石
普通 須磨行き
姫路
3012F
普通 須磨行き
明石
3014F
普通 阪急三宮
新開地
3016F
普通 東二見行
東二見
3020F
普通 姫路行き
三宮
普通 阪急三宮
大開
普通 阪急三宮
新開地
普通 姫路行き
須磨
普通 姫路行き
明石
普通 姫路行き
東二見
普通 姫路行き
浜の宮
3022F
除籍
普通 姫路行き
高速神戸
3024F
除籍
回送
東二見
3026F
除籍
普通 姫路行き
西二見
普通 姫路行き
大塩
3028F
除籍
普通 阪急三宮
大塩
3030F
除籍
普通 須磨行き
姫路
3032F
除籍
普通 阪急三宮
東二見


〜編成別(3050系)〜
3052F
除籍
普通 姫路行き
須磨
3056F
普通 新開地行
東二見
普通 阪急三宮
垂水
普通 須磨行き
須磨
普通 姫路行き
明石
普通 姫路行き
明石
3058F
普通 阪急三宮
明石
3060F
普通 阪神三宮
須磨
普通 姫路行き
垂水
普通 阪神三宮
明石
3062F
普通 須磨行き
明石
普通 姫路行き
浜の宮
普通 姫路行き
大塩
3064F
普通 須磨行き
明石
3068F
回送
東二見
3070F
→3100F
普通 須磨行き
垂水
3072F
普通 姫路行き
須磨浦公園
3076F
普通 阪急三宮
垂水
普通 阪急三宮
須磨浦公園
普通 姫路行き
明石
3078F
回送
東二見


〜編成別(3100形)〜
3100F
3連→4連化
回送
東二見
普通 姫路行き
須磨浦公園
普通 姫路行き
須磨浦公園
普通 姫路行き
明石


〜編成別(3200系)〜
3202F
除籍
普通 阪急三宮
垂水
3208F
除籍
普通 阪急三宮
姫路
3210F
除籍
普通 阪急三宮
明石


〜ドア〜
ドア
3050系を除く
ドア
3050系
ドア
3000系初期
ドア 更新車 ドア 更新車
注意表記増設


〜貫通扉〜
貫通扉 貫通扉
3000系初期
貫通扉
更新車


〜車内〜
車内 車内
3000系初期
車内 更新車 車内 更新車
バケットシート


〜Others〜
運転台 吊革 ローレル賞
受賞プレート
パンタグラフ 標識灯
製造表示 座席優先席車外スピーカー転落防止幌
車内検査表記行先対照表


〜行先表示〜
普通 阪急三宮 普通 姫路 普通 須磨


〜車両の音〜
・3000系統走行音

3000系:【本線】別府→浜の宮

ごく普通の抵抗制御で、形式によるモーターの差異もありません。



〜映像〜
・3000系(アルミ車)ドア開閉(youtube)

3000系のうち、アルミ車体の3600F・3601Fの扉はこんな形。下半分だけ化粧板が貼られているという何とも不思議な見た目となっています。扉の動きそのものは凡なものではありますが・・・。

・3000系(鋼製車)ドア開閉(youtube)

3000系統のうち、アルミ車と更新車以外の車両の扉はこんな感じです(3050形を除く)。特にこれと言って特徴も無く、動きも普通です。3050形は窓下にステンレスの帯が入ります。

・3000系更新車ドア開閉(youtube)

山陽3000系統のうち、内装の更新を受けた車両の扉の様子。きれいな内装に改められ、経年程の雰囲気は感じない車内になってはいますが、走っている音を聞くとやっぱり古い車両なんだな…と思わされたりします。

・3050系 山陽明石発着(youtube)

3000系統は、大別すると3000系、3050系、3100系、3200系がありますが基本的に見た目は同じです。長らく主力として運行が続いてきましたが、状態こそ良いもののかなり古い車両なので6000系による置き換えが進められています。 到着は3062F、発車は3064Fとなります。



〜風景・並び〜
垂水高速神戸

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