1984年から合計4両が導入された嵐電初の冷房装置搭載車で、近い将来のワンマン化に備え、前後扉配置を止め、路面電車でよくみられるような前中扉配置となる等、それまでのイメージを一変させた車両でした。また、前扉は従来の車両と比べて幅がやや狭くなっています。これは、運転士が定期券等を確認するのを容易にする為(扉の幅が狭ければ同時に複数人が下りることが少ない)との事。
登場当時の車体色はそれまでの車両と若干異なる色合いとなり、車体上部、他の車両ではベージュ色の部分が薄緑となっていました。また、車体下部の緑色も他の車両より明るいものとなっています。
前中扉の構造はかえって他の車両よりも使い辛く、狭い幅の扉も乗客の流動を悪化させ、その上バリアフリーにも対応していなかったことから、混雑時以外は殆ど出番が無い、という悲しい状態が続き、2001年までに2両が廃車されてしまいました。
他の車両も同じ運命をたどるのかと思いきや、2016年に突如更新を受け、扉の位置も変更されて他の車両と合わせた仕様になり、2018年現在も運行が続いています。大規模な更新を受けていることから、当面は運行が続くのではないかと思われます。但し、扉は狭いままなのでその点がどうなのかは若干心配ですが…。
左写真は502、帷子ノ辻にて。
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