ご当地メロディ (JR東日本)

「ご当地メロディ」という物が認識されるようになってきたのは高田馬場の「鉄腕アトム」辺りからだろうか。それよりもずっと前から首都圏でそういった曲を採用していた蒲田は、当時は発車メロディが話の種にもなる存在だったが、今は良くも悪くもご当地メロディばかりになってしまった為、蒲田や高田馬場に来ても特別感を覚える事は無い。

導入するのは良いのだが、作る人がさまざまである事からその出来にもばらつきがあり、中には素人の作だとしてももう少しやりようがあっただろ…と突っ込みたくなるような酷い作品も少なからず存在する。また、町おこしの為に市や町の歌を発車メロディに採用する例も多いが、大抵の場合、それが何の曲なのか認識されていないように思える。

何にせよ、ピンからキリまで様々な物があるので趣味的に面白い事には違いない。また、東京メトロなどにありがちな「路線をイメージして作ったオリジナル曲」というご当地と言うには無理があるパターンはJR東日本では少なめで、何かしらのゆかりがある物の事が殆どである。

このページの最終更新日:2021/7/21
高崎駅(さらば青春の光/Great Messenger)を追加。

※駅メロディのページ全てに載せている諸注意。
【1】情報の信憑性については、それぞれのページの最終更新日で判断してください。
【2】この纏めを参照して収録しに行ってみて違うものが流れていた場合でも一切の責任は負いかねます。
【3】全ての駅の使用状況を網羅できている訳ではありません。特に、過去の接近メロディに関しては全てを把握するのはどれだけ調べてもまず不可能です。ご了承ください。
【4】この纏めにおいては以下の曲名は用いていません(正式な曲名と勘違いされるのを防ぐ為)。
・「近郊地域○○番」「音色Aa」等の「発車ベル使用状況」で使われている整理番号。
・「東上A」「はいいち」等の趣味人の間での俗称。
その為、「曲名不明 ○○」となっているものが多数存在します。多少見づらいとは思いますがご了承下さい。

※ご当地メロディの「区分」について

A…地元にゆかりのある既存曲
B…地元イメージで新たに制作された曲
C…地元にゆかりのある人物が作曲したオリジナル
D…特にゆかりは無いが、地元をイメージして導入した既存曲
E…キャンペーンでの導入
F…地元の人物の演奏

「ご当地」と言えるのがA,C,F、「イメージ」と言えるのがB,D、どちらにも該当しない特殊なパターンがE…と言えそうである。




【1】発車メロディ

区分曲名作曲/編曲者管理会社タイプ使用駅 備考
AIZUその名の情熱 南こうせつ 不明 標準【磐越西線】会津若松
【只見線】会津若松

会津をイメージして南こうせつが作曲した曲らしいのだが、情熱というには何だか穏やかな雰囲気を感じる。後に同駅の放送更新により若干再生速度が遅くなったが、更新前も更新後も変わらずにメロディの音質が悲惨なのが惜しい。恐らく納入された音源の時点で音質があまり良くなかったのだと思われるが、綺麗な音質で聞くことが出来たらまた違った印象を受けると思うのだが…。

やや遅い【磐越西線】会津若松
【只見線】会津若松
Around The World榊原光裕不明-【仙台空港線】仙台
仙台ではご当地云々以前に全国のJRの駅で初めて発車メロディを導入した、という事が特筆できる。10秒程度流した後に発車放送、というよくある形態になっていないのも全国初故の物だったのだろうか。何れの曲も地元出身の榊原光裕による作曲。導入当初の在来線の曲は「青葉城恋唄」とされているが、厳密には「青葉城恋唄をモチーフとしたオリジナルの曲」との事。また、新幹線の曲は「杜の都仙台」という曲名だという説があるが情報のソースが無く真偽は不明。この2曲の時代から、コロコロとバージョン変更が生じていたのも面白い特徴であった。

東北・常磐・仙山線 … 標準
仙石線(地上時代) … 遅い
東北・常磐・仙山線(放送更新後) … 早い
あおば通(開業当初) … 豪華版頭欠け
あおば通(放送更新後) … 豪華版

東北新幹線(開業当初) … 上りが電子音、下りがピアノ
東北新幹線(更新1回目) … すべて電子音
東北新幹線(更新2回目) … すべてピアノ

この様な変化があったと記憶している。また、仙台での導入当初はあおば通で使用されている豪華版が使われていた…という話も聞くのだが、当該音声を聞いた事が無い為真偽は不明。

これら2曲は長きに渡って使用されてきたが、地元ゆかりの曲を…という事で2016年より「すずめ踊り」に変更。後に「ff」「Around the World」を加えた3曲体制となり、その際にすずめ踊りも再録されている。また、新幹線ホームについてはモチーフのオリジナルではなく正真正銘の青葉城恋唄に変更された。上下線での違いは無い。個人的には、すずめ踊りはともかく、ffとAround the Worldは何だか嘗てのイメージより安っぽくなってしまった印象を受けるが、元々の曲が余りに秀逸だったからそう感じてしまうだけだろうか。
また、Around the Worldについては、駅の放送装置の都合により何故か放送の鳴動中は途切れてしまう。その為せっかく作った音源を綺麗に聞くことが出来ないのは残念な所。音源自体はちゃんと1曲フルで存在しているそうだ。

尚、在来線の青葉城恋唄はあおば通に残っているが、ゆくゆくは仙石線もワンマン化されるとの話もある。その際にこの曲がどうなるのかが若干気がかりである。

ff(フォルティシモ)- 【東北本線】仙台
【常磐線】仙台
【仙石東北ライン】仙台
すずめ踊り標準 【東北本線】仙台
【常磐線】仙台
【仙台空港線】仙台
【仙石東北ライン】仙台
【仙山線】仙台
打音弱い【仙山線】仙台
青葉城恋唄 アレンジA標準 【東北本線】仙台
【常磐線】仙台
【仙山線】仙台
アレンジA遅い 【仙石線】仙台
アレンジA早い 【東北本線】仙台
【常磐線】仙台
【仙台空港線】仙台
【仙石東北ライン】仙台
【仙山線】仙台
アレンジA豪華版 【仙石線】あおば通
アレンジA豪華版
頭欠け
【仙石線】あおば通
アレンジB 【東北新幹線】仙台

杜の都仙台(仮) 電子音 【東北新幹線】仙台
ピアノ 【東北新幹線】仙台
It's a small world 不明 不明 - 【京葉線】舞浜
※イベント時を除く

不景気知らずの街、舞浜。京葉線では開業から長きにわたってベルが用いられ続けてきた(東京〜越中島、西船橋、蘇我を除く)が、途中駅で初めてメロディ化したのが舞浜で、2004年にディズニー関係のメロディが導入された。恐らくこれらは全てディズニー側が用意した音源と思われる。

特にイベントが無い時は「Zip-A-Dee-Doo-Dah」と「It's a small world」の組み合わせになっているが、東京ディズニーリゾートで催し物が行われると、その都度特別なメロディに変更される。中には発車ベルとしては微妙な出来の物もあるが、曲としての華やかさはどれも間違いないのは流石はディズニーだといった所。尚、駅の立ち位置が立ち位置だから録るのは容易いと思われがちだが、全く以てそんな事は無いので収録の際はご注意を(平日は鳴らない、土日は駅員放送が盛ん、そして何れも対向列車の入線メロディが被りやすい)。

2008年度…ディズニーリゾート25th「魔法の鍵〜The Dream Goes On」
2013年度…ディズニーリゾート30th「Happiness Is Here」
2016年1〜3月…アナと雪の女王のイベント開催。「Let It Go」「生まれてはじめて」
2016年度…東京ディズニーシー15th「When Your Heart Makes a Wish」
2018年度…ディズニーリゾート35th「Brand New Day」

…このように、頻繁に変わるうえに5年毎の節目のメロディはほぼ1年間使われるので、意外と何も無い時の「It's a small world」と「Zip-A-Dee-Doo-Dah」を聞くのが大変だったりする。尚、2018年度の「Brand New Day」は、同様の音源(サビ)が舞浜リゾートラインの各駅でも列車到着時に流れていた。

Zip-A-Dee-Doo-Dah 不明 不明 - 【京葉線】舞浜
※イベント時を除く

Brand New Day 不明 不明歌い出し【京葉線】舞浜
サビ【京葉線】舞浜
Happiness Is Here 不明 不明アレンジA【京葉線】舞浜
アレンジB【京葉線】舞浜
When Your Heart Makes A Wish 不明 不明アレンジA【京葉線】舞浜
アレンジB【京葉線】舞浜
魔法の鍵
~The Dream Goes On
不明 不明アレンジA【京葉線】舞浜
アレンジB【京葉線】舞浜
Let it go ~ありのままで~ 不明 不明 - 【京葉線】舞浜
生まれてはじめて 不明不明 -【京葉線】舞浜

Fine Day! 古澤巌 不明歌い出し【両毛線】
あしかがフラワーパーク

群馬を代表する観光地であるあしかがフラワーパークの玄関駅として開業した同駅では、市内のワイン醸造所の取締役を務めているバイオリニストの古沢巌の楽曲が用いられている。同曲はかつてはテレビ朝日の報道番組のテーマ曲として作られた物だが、古澤が足利市の観光大使でもある事もあり採用が決まった。原曲そのままという訳ではなく、発車ベル用に再録した物とのこと。…正直、個人的にはいい曲だとは思うが発車ベルらしさは感じられない。まぁ、観光地駅なのでこういう雰囲気もアリといえばアリなのかもしれないが。

サビ【両毛線】
あしかがフラワーパーク
Forever Love不明不明-【内房線】館山
長きにわたり、実質ご当地メロディ同然な状態で浜千鳥が使われていた館山駅。2019年に突如X JAPANのForever Loveに発車メロディが変わる事になり大騒ぎになった……とはいえ、地元では以前から発車メロディを同曲に変更する計画を進めていたようで、発車メロディになるよりも大分前の2012年に、周辺の防災無線のメロディが同曲に変更されている。

曲が曲なので大層豪勢な物になると思いきや、オルゴール調の、むしろ浜千鳥よりゆったりしたメロディとなった。これは、防災無線として採用された音源と同様の物を使い回しているからというのが真相のようである。勿論、1曲まるまる発車メロディとして導入した訳ではなく、冒頭15秒(サビの前半にあたる)で切り取られている。その為、曲が終わって2コーラス目に入った時に若干の違和感を感じてしまう。この音源、導入経緯故に恐らく防災無線の制作会社が作ったものと思われるがそれがどこなのかは不明。永楽電気だろうか?

一応、建前上は期間限定として導入されたが、不都合が生じない限りは今後も通年使用になるようだ。とはいえ、現在は館山駅に来る普通列車のほとんどがワンマン化されてしまい、扱われる機会が激減してしまったため、コンコースに発車ベルスイッチが設置され、「記念に鳴らしてみて下さい」と展示されている。その為、発車放送さえ付帯しなくて良ければ聞くのは簡単。なかなか面白い試みであるように思える。
FRONTALE2000片山耕一不明-【南武線】武蔵中原
鉄道各社に於いて、スポーツ関係のご当地メロディはいくらでも存在するが、川崎フロンターレほど駅メロに進出しているチームも無いのではないだろうか。この4曲の他に、東急東横線の武蔵小杉駅、元住吉駅、新丸子駅でも川崎フロンターレ絡みの楽曲が使われており、総勢5曲8アレンジ。大したものである。よそ者からしてみると「FRONTALE2000」と「FRONTALE20000」が別の曲なのかどうかがよく分からない(発車ベル自体も同じ曲の別アレンジにしか聞こえず…)のだが、恐らくサポーター的には別の曲なのだろう。

尚、武蔵小杉の「ナンバーワン野郎!」については、自動放送が詳細過ぎる、ホームが混雑する、狭い、停車時間も無いの4重苦なので収録以前に真面に聞く事すらままならない事を付け加えておく。湘南新宿ラインのホームで使えば良かったのではないだろうか。

FRONTALE20000-【南武線】武蔵中原
ナンバーワン野郎!アレンジA【南武線】武蔵小杉
アレンジB【南武線】武蔵小杉
Great Messenger 福嶋尚哉 スイッチ -【上越新幹線】高崎
【北陸新幹線】高崎



さらば青春の光-【上越新幹線】高崎
【北陸新幹線】高崎
HANDS ~大きな手から小さな手へ~ 福嶋尚哉 スイッチAメロ【高崎線】吹上
今となってはすっかりご当地メロディ街道となった高崎線。鴻巣市内の3駅では、市内出身の美根ゆり香が歌う同曲を発車メロディに採用した…との事だが、失礼ながら存じ上げない方だったので調べてみた所、現在も鴻巣市に在住して地元ベースで活動している方のようだ。出身は隣の北本市の様だがこれは気が付かなかったことにしておこう
実際の所、この曲は鴻巣市の花のイメージソングとして制作された曲との事で、それ故の採用なのだろう。

Aメロ、Bメロ、サビをそれぞれアレンジしているようだが、メロディアスすぎてあまり発車ベルらしくないようにも思える(曲としてはとても良いと思うのだが)。長い曲だが線区の体質上余韻切り迄ならそんなに難しくなく聞けるようだ。アレンジは福嶋尚哉によるもの。

Bメロ【高崎線】北鴻巣
サビ【高崎線】北鴻巣
Keep On Rising 塩塚博 スイッチ - 【京浜東北線】浦和
Vamos Ardija - 【京浜東北線】大宮
熱き星たちよ アレンジA 【京浜東北線】関内
アレンジB 【京浜東北線】関内
Letkis Jenka 不明 サウンドフォーラム - 【常磐線】岩間
【水戸線】笠間
幸せなら手をたたこう 音色A 【常磐線】友部
【水戸線】友部
【車載】E531系(水戸線運用)
音色B 【常磐線】岩間
【水戸線】笠間
上を向いて歩こう - 【常磐線】友部
明日があるさ - 【常磐線】友部
Open Happiness 不明 不明音色A【山手線】渋谷
【埼京線】渋谷
音色B【山手線】渋谷
【埼京線】渋谷
Over... 福嶋尚哉? スイッチ?Aメロ【外房線】蘇我
【内房線】蘇我
【京葉線】蘇我
(※京葉線は外房線、
内房線からの直通のみ)

蘇我駅はジェフユナイテッド千葉のホームスタジアムであるフクダ電子アリーナの最寄り駅で、フクダ電子アリーナへのシャトルバスも出ているほか、駅の装飾もジェフ一色になっている。そんな蘇我駅では2007年からジェフ千葉の公式サポーターソングである同曲が発車メロディになった。原曲を歌っているのは光永亮太。一般的には「ALWAYS」のヒットで認知されているかと。

アレンジは上り、下り、京葉線でそれぞれ分けられている。出来も秀逸なもので特に京葉線ホームのアレンジが素晴らしい。制作したのがどこなのかははっきりしておらず、スイッチ扱いの福嶋尚哉制作…との説を聞いた事はあるが、確定的なソースは無い。一応鉄道モバイルで配信されているものの「高音質着メロ」の項目で公開されている。最も、この項目にあっても本物かな?と思わせる音源は少なからず存在しており、公式も「再現」と断言していない(…だからこそややこしく、こんなはっきりしない公開方はしないで頂きたいのだが、スイッチに真面な配信を期待する方が…愚痴が止まらないのでこの辺にしておこう)が、この曲に関して言うならば、少なくともサビの音源については再現である。実際にスイッチ扱いなのならそんな真似をせずとも実音源が存在している筈なので、本当に福嶋尚哉が手掛けた物なのかは怪しい。

サビ【外房線】蘇我
【内房線】蘇我
コーラス【京葉線】蘇我
RYUとぴあ音頭 福嶋尚哉 スイッチ - 【常磐線】龍ヶ崎市
龍ヶ崎市駅(当時の佐貫駅)では、市のPRを目的に、2017年から発車メロディを各ホームで変更した。RYUとぴあ音頭は地元の盆踊りの定番になっている曲とのこと。他の2曲については地元イメージの曲を募集した上で採用された。一応「RYUとぴあ音頭」はご当地、他の2つはイメージと言えそうだ。

RYUとぴあ音頭→地元の盆踊りの定番曲。
かえるの合唱→市の伝統行事「撞舞」<蛙に扮した人物が芸を披露する、という物>に由来。
白鳥の湖→市の鳥が白鳥である事に由来。

龍ヶ崎市駅はホームが大きく湾曲している為、1番線と3番線は駅員扱いとなっている。それ故、下り列車は待避の有無に関係無く2番線から出発する列車が殆どで、「白鳥の湖」を聞く機会はあまり無い。そして、その2番線は信号の開通が遅いので待避の有無に関わらず今一つ鳴りづらいようだ。

尚、龍ヶ崎市駅で接続している関東鉄道竜ヶ崎線については、竜ヶ崎駅と紛らわしくなる事から駅名は今でも「佐貫」のままで、メロディの変更もされていない。

かえるの合唱 - 【常磐線】龍ヶ崎市
白鳥の湖 - 【常磐線】龍ヶ崎市
A Sea Bird 和泉耕二 不明 - 【仙石線】石巻
Sea Green - 【仙石線】石巻
We are F・Marinos 不明 不明アレンジA【横浜線】小机
アレンジB【横浜線】小机
アレンジC【横浜線】小机
We Love Marines 堀内太郎 不明 - 【京葉線】海浜幕張
ああ わが戸田市 (原曲インスト) 戸田市 - 【埼京線】
戸田 戸田公園 北戸田

毎度おなじみ、採用したところで行政の思惑通りに認知される事はほぼ無い「市歌」である。その中でも一番酷いと自信を持って言えるのがこれだ。

お隣さいたま市の発車メロディ導入などを受けて、戸田市でも似たようなPRをしたいと要望を出した結果2007年に導入されたものなのだが、原曲をそのまま、それも冴えない雰囲気の前奏を使うだけ、という全くやる気の感じられないもので、ただただぼんやりした冴えない曲が長々続くだけという、PRの効果が出ているとは到底思えない、というよりPRする気すら感じられない…これを市の経費から出していると思うと…。

「ご当地メロディは何でもかんでも入れりゃいいって物ではない」というのが持論だが、その一端を担っているのがこの駅である(JR東日本で挙げるなら、他は阿佐ヶ谷と矢野口に同様の印象を感じている)。

あゝ上野駅 不明 不明 - 【東北本線】上野
【高崎線】上野
【常磐線】上野

上野駅では、開業130周年の節目を記念して上野駅をテーマとした同曲を発車メロディに採用した。実際に採用されたのは当時寝台特急の発着がメインだった13番線で、旧来のベルとはまた違った良さを醸し出していたのだが、寝台特急が廃止されると13番線を使う列車は激減した上に一般の高崎線・宇都宮線の列車のみになってしまった事から、2016年には特急ホームの16・17番線に移っている。

然しながら、「あかぎ」「草津」等は殆どが13〜15番線からの発着で、肝心の常磐線特急も大多数が品川発着になってしまい、16・17番線を使用する頻度は下がってしまった。かといって地上ホームの常磐線特急が発着する番線で使おうにも、今となっては只の途中駅な上に普通の列車も発着する事から逆に使いづらい…結果として目立たない立ち位置になってしまっているのはやや残念な所ではある。

尚、同曲は鉄道モバイルで「高音質着メロ」の項目で配信されており、残念ながら聞いてみた限り再現で間違いなさそうである。

あしたの風と
ひとつになって
西本明 不明アレンジA【常磐線】高萩
「あしたの風とひとつになって」は、高萩市出身の地理学者である長久保赤水を讃える歌として2012年に制作された曲との事で、ほぼ時を同じくして高萩駅の発車メロディとして採用され、ご当地メロディ街道常磐線が益々彩り豊かになった。上下線でアレンジが異なっているが、全く異なるアレンジとなっているのが面白い。特に西本明氏のアレンジの下りホームは非常に壮大で素晴らしい物で、この曲は一体何だろうと感じさせるのに十分な雰囲気を持っている。
最も、上下線ともに発車メロディらしさはあまり感じられないアレンジなのだが、頻繁に列車が発着する訳では無いからこれでも良いのかもしれない。

ヤイトラーアレンジB【常磐線】高萩

あびこ市民の歌 櫻井隆仁 桜井音楽工房 -【常磐線】我孫子
所謂「地元押し出し型」の例の一つで、特に下りホームの「河童音頭」についてはアレンジもはっきりせず、音の小さな余韻が長く続くアレンジになってしまっているため発車ベルには向かない物に仕上がってしまっている印象。2020年から1年限定の予定となっているが、一応「学生を中心とした署名活動で変更された物」と建前上なっている為、建前上好評という事にして無期限延長になる可能性も無くは無い。ホントにやりたくてやった署名活動なんですかね?それ。

出来が微妙な事もあり、元々の曲(「Sunrise」と「花と空」)が秀逸な事もあり、個人的には当初の発表通り1年で終わって欲しいと思っていたが、2022年に使用を終了し、元の曲に戻っている。いやー、良かったよかった。
尚、成田線ホーム&常磐線の待避線として用いられている2番線と4番線はこの曲には切り替えられておらず、この曲の使用中も従来通りの曲が用いられ続けていた。

…と、あまり気に入っていない評を書いたが、これを作成したのは櫻井音楽工房(つまり櫻井隆仁?)との事で、元の曲と作者が同じだというオチであった。全然雰囲気違うのだがなぁ…。

河童音頭 -【常磐線】我孫子
いつでも夢を 不明 サウンドフォーラムアレンジA【常磐線】
大甕 常陸多賀 日立

作曲家の吉田正の出身が日立市である事から、そのPRのために2005年から吉田正が手掛けた昭和のヒット曲が日立市内の各駅の発車メロディになった。水戸・上野方面は各駅全て「いつでも夢を」になっているが、何故か小木津と十王だけ微妙にアレンジが異なっている(若干伴奏が異なる程度)。このほか、小木津は導入当初は上下線とも「明日は咲こう花咲こう」だったが、後に他の駅同様のスタイルに揃えられている。

アレンジは全てサウンドフォーラムによる物。「恋のメキシカン・ロック」は発車メロディとしては正直どうかと思う選曲ではあるが…まぁ、1曲くらいこういうのが混ざってても目立って良いのかもしれない。個人的には十王の若い港が気に入っている。

アレンジB【常磐線】小木津 十王
寒い朝 - 【常磐線】日立
公園の手品師 - 【常磐線】常陸多賀
若い港 - 【常磐線】十王
明日は咲こう花咲こう - 【常磐線】小木津
恋のメキシカン・ロック - 【常磐線】大甕
ウイスキーが、お好きでしょ 不明 不明音色A 【東海道線】新橋
【横須賀線】新橋
【山手線】新橋
【京浜東北線】新橋
キャンペーンでもなんでもない、ただの「CM」として導入した面白い例で、2010年に期間限定で新橋駅の全ホームに2アレンジが導入された。飲み屋街の多い新橋でこの曲を流すことでサントリーのウイスキーをPRしようじゃないか、という企画によるもの。肝心な曲の出来は可もなく不可もなくといった所。朝からこの曲を聞くのも酒好きのサラリーマンはある意味辛そうな気もする…笑
音色B 【東海道線】新橋
【横須賀線】新橋
【山手線】新橋
【京浜東北線】新橋
うなりくん なう! 不明 成田市 - 【成田線】成田 うなりくんは全国の所謂「ご当地キャラ」の中でも割と知名度があり、2013年にうなりくんのテーマソングが出来たことにより観光PRを行う事を目的に、成田駅の発車メロディとして同曲を使用することになった。アレンジは1つしかなく、1番線で使用しているのみだが、1番線は発着数が多いのでPR用としての意味はそれなりにありそうである。尚、この曲の導入によって制作会社、正式な曲名、立ち位置のすべてが中途半端だった「思い出の街(仮)」が消滅した。

アレンジと言えるほどのアレンジではないシンプルな代物だが、恐らくプロの作では無いだろうし高望みをするのも酷なのだろう。阿佐ヶ谷や矢野口のように看過できないレベルの出来でなければ構わない。

それにしても、何とも時代を感じる曲名である。今「なう」を使っている人がどれくらいいるだろうか…笑
オー・シャンゼリゼ 不明 不明 - 【常磐線】牛久
この2曲は牛久市の観光PRの為に導入された物なのだが…

牛久沼などの自然をイメージして「グリーン・グリーン」。
日本初のワインの醸造所がある事からフランスをイメージさせる「オー・シャンゼリゼ」。

…というように、結局のところ市とは何の関係も無い(特にグリーン・グリーンについてはこじつけが過ぎる)曲が導入されることになった珍しい例。アレンジはオルゴール調のシンプルな物で、曲そのものが有名なことから何故この曲なのか、と思わせることはできるだろうが、根拠があまりにも薄いので何とも中途半端に思えてしまう。

グリーン・グリーン - 【常磐線】牛久
おネギのマーチ 不明 不明 - 【高崎線】深谷
深谷と言えば深谷葱の産地として有名だが、これをアピールする曲として1998年に作られたのがこの曲で、2004年に発車ベルにしてみては?という提言がなされたことにより発車メロディとして採用された。3パターンの音源を作成して投票を行い、最も人気だったものを採用している…のだが、いずれもMIDIで作ったかのような簡素な音源。且つこの曲の知名度自体がたかが知れている(一応地元では盆踊りの定番になっているようだが…)ので、これが何なのか分からぬまま日々聞いている人も少なくないのではないだろうか。当初は期間限定を予定していたそうだが、その後もずっと継続して使われている。そして、この曲を切っ掛けに徐々に高崎線のご当地メロディ街道化が進んでゆくことになった(あくまでも偶然で因果関係は無いのかもしれないが)。

深谷駅は東京駅を模した壮大なレンガの駅舎が特徴。それに対して発車ベルのこのユルさ。ギャップが面白い。

お猿のかごや 藤森真一 不明アレンジA【東海道線】小田原
小田原市にゆかりのある楽曲で、当地にちなんだ曲を発車ベルにしたいとの市民の提案を受けて2014年から採用された。アレンジは非常に長いものの、東海道線でも有数の主要駅である事もあり、停車時間もあるので1コーラスは流れる事が多い。

アレンジの担当は誰なのかと思えば、藍坊主の藤森真一だというから驚かされる。小田原市の出身である事から依頼が飛んできたのだという。ロックバンドらしさは無いが、発車メロディにらしさを出されても困るのでこれで良いのでかもしれない。こういう事例があるのなら、厚木や海老名の曲を水野良樹に作って貰えたりしたらいいなぁ、なんて思ったりもする(既にいきものがかりの曲が誰かしらのアレンジによって採用されているので無理だとは思いつつ…)。

アレンジB【東海道線】小田原
アレンジC【東海道線】小田原
アレンジD【東海道線】小田原
カリフォルニア・シャワー 福嶋尚哉 スイッチ歌い出し【東北本線】宇都宮
【日光線】宇都宮

2018年の栃木ディスティネーション・キャンペーンの開催に合わせて、宇都宮駅で「栃木県民の歌」、日光線の今市駅で「王将」がそれぞれ導入された。前者の当地との関連は言うまでも無いが、後者については作曲した船岡徹が近隣の出身だったから、という事のようである。前者は原曲のインストをそのまま。後者はギター1本の味のある演奏だったが、音源の都合上曲間が長すぎるのが玉に瑕であった。最も、今市駅で複数コーラスが流れる事などそうそう無い為関係ないのかもしれないが…。
片や原曲そのまま、片やギター1本の演奏という事で察しが付くかもしれないが、発車メロディとして成立しているかどうかは正直な所微妙な雰囲気であった。これらの2曲は栃木DCの終了と共に使用を終えている。

その後、2019年からアフターディスティネーション・キャンペーンが開催されることになり、今度は「カリフォルニア・シャワー」は採用された。宇都宮出身の渡辺貞夫のヒット曲である。此方はスイッチ管理の下、福嶋尚哉がアレンジを行った為、昨年の物と比べて発車メロディとしての成立度合いは格段に上がっている。此方もアフター(以下略)の間のみ使われる予定だったそうだが、好評だった事から継続使用の判断が下った。然し、歌い出しのバージョンは「日光線・宇都宮線黒磯方面」で扱われるバージョンだったことから、2020/3の両線ワンマン化に伴い実質使用終了となってしまった。其方のバージョンの方が好きだったんだけどなぁ。

尚、カリフォルニア・シャワーのサビのアレンジについては、東武鉄道の東武宇都宮駅でも使用されている。東武鉄道の駅でスイッチの音源が採用されるのは初めての事である(※東京メトロ扱いの押上駅4番線を除く)。

サビ【東北本線】宇都宮

栃木県民の歌 (原曲インスト) 不明前半【東北本線】宇都宮
後半【東北本線】宇都宮
【日光線】宇都宮
王将 不明 不明アレンジA【日光線】今市
アレンジB【日光線】今市
キセキ GReeeeN 不明 - 【東北新幹線】郡山
何故か長きにわたって新幹線を含む全ホームでJR-SH2-1が使われていた郡山駅だが、2015年から郡山出身のロックバンド「GReeeeN」の代表曲2曲に変更された。新幹線と在来線で1曲ずつ用いられており、この音源は何とGReeeeNが自ら提供した物。何とも贅沢で羨ましい話であり、アレンジも原曲だとわかりつつも雰囲気がまた違っていて好印象(私感)。
在来線はSH2-1時代と同じく、放送の後に曲が流れる形態をとっている為、必ず通しで聞くことが出来る。新幹線は一応途中で切る事も可能だが、余程のダイヤ乱れでも無い限りそうなる事は無いだろう。

尚、磐越西線および水郡線のワンマン列車では扱われないようなので、聞きに行った際はその点にご注意を。

- 【東北本線】郡山
【磐越西線】郡山
【水郡線】郡山
きてよパーマン 塩塚博 スイッチ - 【南武線】登戸
藤子F先生好きにとっては聖地の様な場所、登戸。小田急線の登戸駅はドラえもん関係の装飾がこれでもかと施されており、ファンならば一度は訪れるべき空間になっている(余談ながら、小田急でもF先生関係のメロディが導入されている)。

JR側ではF先生アピールは特に行われていなかったが、2016年に藤子・F・不二雄ミュージアムが開館5周年を記念した事から、登戸駅ならびにミュージアム最寄り駅の宿河原駅の発車メロディを一斉に変更した。アレンジは全て塩塚博によるもの。何れも複数の音色の音源が作成されており(鉄道モバイルでダウンロードが可能)、実際に採用されているもののうちすいみん不足だけ音色が露骨に異なるのも、この曲だけは別の音色の音源が採用されたのが理由。尚、「夢をかなえてドラえもん」に関してはF先生逝去後の曲ではあるが、今のドラえもんを代表する曲の1つではあるので楽曲のチョイスとしては悪くないであろう。個人的な好みを言ってしまうと、その「夢をかなえてドラえもん」がこの5曲のアレンジの中で最も気に入っている。

アレンジはいずれも素晴らしいが、宿河原は当然鳴らないにしても、登戸も思ったより鳴らない(その上収録環境も悪い)ので、最後まで聞きたいのなら少し粘る必要があるかもしれない。

すいみん不足 - 【南武線】宿河原
ドラえもんのうた - 【南武線】登戸
ぼくドラえもん - 【南武線】登戸
夢をかなえて
ドラえもん
- 【南武線】宿河原
きりたんぽ物語 ダックス木村 不明標準【奥羽本線】大館
【花輪線】大館

2002年に唐突にUNI-PEXの発車メロディが東北地方の数駅に導入されたが、それらの駅は後に全てご当地メロディを導入しており、そうなる事を見越しての導入だったのかもしれない。大館駅は2007年12月より、地元出身デュオのダックスムーンの楽曲をご当地メロディとして導入した。非常に味のあるアレンジで秀逸な出来であるが、これはメンバーのダックス木村が自前で用意した音源との事で、その出来も納得である。

同駅の放送更新に伴い、ホームによって曲が入れ替わった他、曲の長さが何度か変更されている。2020年現在は1番線が「ハチ公物語」、2・3番線が「きりたんぽ物語」に落ち着いている。尚、実際に駅で流れる物はフェードアウトで終わってしまうが、音源自体は1曲通しで存在しており、鉄道モバイルで試聴およびダウンロードが可能。

長い【奥羽本線】大館
【花輪線】大館
長い
フェードアウト
【奥羽本線】大館
【花輪線】大館
ハチ公物語 標準【花輪線】大館
長い【奥羽本線】大館
長い
フェードアウト
【奥羽本線】大館
ここで君を待ってるよ 福嶋尚哉 スイッチ - 【常磐線】石岡
ご当地メロディが増え続けていた常磐線。2016年9月より、石岡駅に地元ゆかりの3曲を導入した。「バラが咲いた」はこの試みに際し県が準備した音源で、残りの2点は福嶋尚哉による物。何れも素晴らしいアレンジで、特に「ここで君を待ってるよ」に関してはわざわざ聞きに行きたいほどの魅力を感じる。曲はそれなりに長いが、最後まで流れる事は割とあるようだ。

バラが咲いた→茨城県花がバラ、石岡市内に茨城県フラワーパークが存在。バラの花多数。
ここで君を待ってるよ→駅前で帰らぬ主人をずっと待ち続けていた犬がいた…というハチ公の様な出来事があったそうで、その出来事を歌った歌。
石岡囃子→市内で9月に開催される「石岡のおまつり」にちなんだ物。

石岡囃子 - 【常磐線】石岡
バラが咲いた 不明 石岡市 - 【常磐線】石岡
さくらさくら 不明 不明 音色A 【山手線】駒込
駒込はソメイヨシノ発祥の地。その事から2005年から駒込駅でさくらさくらが発車メロディになった。当初は春季限定だったが、2007年からは通年使用に昇格している。また、その間に外回りと内回りで音色が入れ替わっていた事もあったが、通年使用になってからはそう言ったことは起こっていない。

これとは別に、武蔵小金井でも2006年から「さくらさくら」が導入されることになった。小金井公園の桜が有名である事に加え、開業80周年の節目を記念したもの。当時はホームが3番線までだった事から3パターンがサウンドフォーラムにより制作された。此方は季節を問わず1年間の期間限定の予定だったが、無期限延長となり今に至る。その無期限延長が決まったタイミングで、地元のハンドベル団体「トライアングル」の演奏によるバージョンが導入された。この導入も影響して小刻みに各番線でバージョンの変更が行われた物の、高架化して2面4線になった後はトライアングル版も含めた4曲を使用する形で安定している。当初「トライアングルの演奏によるものはなるべく最後まで流すように」というお達しも出ていたとも聞くが、20秒近くある物にそんな指示を出す事は現実的ではなく、実際にそのお達しが守られる事は殆どなかったようだ。

その後、2020年になり、武蔵小金井の3・4番線は一般のメロディに変わった事で使用を終了した。予想でしかないが、トライアングル版の契約期限のタイミングが来て今回は更新を見送った→自ずと同じホームにある3番線もメロディが変わることになった、という事なのではないかと思われる。尚、この変更の際、「輸送品質の向上のために曲を変更することになった」旨が掲出されたらしいのだが、こんな建前上の嘘である事が明白な物を態々告知として張り出す事に疑問を感じてしまう。

音色B 【山手線】駒込
サウンドフォーラム アレンジA 【中央線】武蔵小金井
アレンジB 【中央線】武蔵小金井
アレンジC 【中央線】武蔵小金井

トライアングル 不明 - 【中央線】武蔵小金井
シャボン玉 悠木昭宏 不明 - 【常磐線】湯本

ダイジョウブ 佐藤将展 不明ギター【東北新幹線】盛岡
2019年11月から2年間の期間限定の予定で、盛岡駅の新幹線ホームに小田和正の「ダイジョウブ」が採用された。これは、2007年に放映された連続テレビ小説「どんど晴れ」の主題歌なのだが、何で今更2007年の曲を…と思った所、一応2020年11月に盛岡駅が開業130周年との事で、その節目の記念に盛岡にゆかりのある曲を導入した…という事のようだ。…まぁ、少し前に在来線で使われた「わんこきょうだいのうた」のような物を導入されても困るので、盛岡ゆかりの曲が他に何かなかったのかというツッコミはしないでおく。

メロディが長いのも新幹線ホームなら特に問題では無く、アレンジも期間限定と言わず通年使用にしても良いような素晴らしい曲に思えるが、片やクラシックギターがメイン、片やバイオリンとピアノがメインということで、車両からの音でかき消されてしまわないかが若干心配である(最も、実際に聞いた事は無いのだが)。

尚、好評だったようで元々の期間が終了する頃に無期限継続使用が決まった様である。いつかは生で聞いてみたいところ。

バイオリン【東北新幹線】盛岡
【秋田新幹線】盛岡
チューリップ 塩塚博 スイッチ曲前半【両毛線】前橋
曲後半【両毛線】前橋

さらば青春のパンク
(突き進め柏)
福嶋尚哉 スイッチ-【常磐線】
何れも柏レイソルの応援歌である。「突き進め柏」については、ロックバンド「バックドロップシンデレラ」の「さらば青春のパンク」という曲を原曲に持つ。応援歌にありがちな、所謂「替え歌」である。柏レイソルの応援歌には同じようにロックバンド「アシュラシンドローム」の「山の男は夢を見た」を原曲に持つ応援歌も存在しており、緩行線のメロディが現役だったら其方も採用されていたのだろうか。アレンジ自体は無難ではあるが今一つ盛り上がりには欠ける。とは言え地元の人ならばこれがレイソルの曲だとすぐに気付くものなのだろうか。一応1年間の期間限定を予定していたようだが、当時の情勢的な面が影響したのか、1年延長されて2022年に元の曲に戻った。

折角の記念なのに悲しいかな、この曲が使用開始になるタイミングで疫病蔓延による外出自粛要請が出てしまった。…そして、いくら新曲の採用だからとはいえ「外出自粛要請が出ている中変更当日に録りに行った」馬鹿が多発したのには目を覆いたくなる。そんな中には音質の良い音声を公開している人物も多かったのがまた悲しい所。挙句の果てに「こんな状況下で変更する方もする方だ」と開き直る者もいた様だが、当初からの変更を捻じ曲げるのが難しい事は少し考えればわかる筈で、そんなものは只の屁理屈に過ぎないと付け加えておく。

チュニジア-【常磐線】
トゥーランドット
「誰も寝てはならぬ」
福嶋尚哉 スイッチ-【山手線】上野
上野駅付近の国立劇場で2019〜2020年にオペラの祭典が開催された事により、その演目の曲が上野駅の山手線ホームで広告として採用された。上野駅と言えばベル、というイメージは既に昔のもの。今となってはこのような広告メロディまで導入されるようになったことになんとも時代を感じる。

曲そのものの出来については、福嶋尚哉のアレンジという事もあり何の文句も無かったが、採用理由が理由である事から通年使用はまず不可能だった事が惜しまれる。どちらの曲も、当該公演の終了とともにベルに戻っている。

マイスタージンガー
「第一幕への前奏曲」
-【山手線】上野
どんぐりころころ 不明 サウンドフォーラム音色A【青梅線】奥多摩
音色B【青梅線】奥多摩
とんぼのめがね 不明 不明-【常磐線】広野
※現在はE531系から車載メロディとして流れている。
汽車-【常磐線】広野
※現在はE531系から車載メロディとして流れている。

ねぶた囃子 鳴海昭仁 不明アレンジA【東北新幹線】新青森
アレンジB【東北新幹線】新青森
ひみつのアッコちゃん 不明 サウンドフォーラム音色A【青梅線】青梅
青梅は漫画家、赤塚不二夫の出身地。その功績をたたえる「赤塚不二夫ミュージアム」のオープンに合わせて、代表作である「ひみつのアッコちゃん」の主題歌が2003年より発車メロディに採用された。…どう考えても発車メロディに向かないチョイスだが、かといって赤塚先生の作でどの曲なら違和感なく使えるか、と言われるとそれも思いつかないので仕方ないのかもしれない。
音源は非常に多数の音色で、サビ前半、サビ後半、サビ通しの音源が作られており、非常に多数のパターンから吟味したことが伺える(いずれも鉄道モバイルでダウンロード可能)。実際に採用されたのはサビ後半のアレンジの2パターンだが、正直なところ内1つはなぜこの不協和音の音色を使ってしまったんだ、と感じてしまう(他の没になった音色の方が無難だと思うのだが…)。

2020年、赤塚不二夫ミュージアムが閉館したことにより使用を終了。現在はスイッチの一般曲に変わっている。

音色B【青梅線】青梅
ファンファーレ(仮) 長野市消防団 不明演奏1【篠ノ井線】篠ノ井
【信越本線】篠ノ井
陸上自衛隊 演奏2【篠ノ井線】篠ノ井
【信越本線】篠ノ井
演奏3【篠ノ井線】篠ノ井
【信越本線】篠ノ井
フラガール ジェイク・シマブクロ 不明-【常磐線】いわき
ふるさと 福嶋尚哉 スイッチ前半【北陸新幹線】飯山
北陸新幹線全線開業の際に、長野以北の各駅は当地にちなんだメロディが導入されることになり、飯山の曲として選ばれたのが同曲。近辺出身の高野辰之が作詞した事による。尚、飯山線の替佐駅では北陸新幹線開業よりもずっと昔の1987年から季節ごとの到着メロディとして高野辰之にまつわる楽曲が流れており、その中に「ふるさと」も含まれている。同様のコンセプトで同様の曲が28年の時を経て再び導入された、という面白い例となった。

発車メロディとしてのアレンジは福嶋尚哉による物。上越妙高の担当が塩塚博だったので対になる担当と言えそうだ。他の駅と比べると規模が小さい飯山駅だが、1回程度ならすぐ流れるのではないだろうか。

後半【北陸新幹線】飯山
ふる里「みなかみ」 福嶋尚哉 スイッチアレンジA【上越線】水上
アレンジB【上越線】後閑
みかんの花咲く丘 不明 不明アレンジA【伊東線】伊東 宇佐美
アレンジB【伊東線】伊東
アレンジC【伊東線】伊東 宇佐美
高木文世 不明アレンジA【東海道線】国府津
アレンジB【東海道線】国府津
アレンジC【東海道線】国府津
アレンジD【東海道線】国府津
アレンジE【御殿場線】国府津
めだかの学校 塩塚博 スイッチアレンジA前半【中央・総武緩行線】三鷹
三鷹は作曲家の中田喜直の出身地…ということで、駅開業80周年の節目に氏の代表作である「めだかの学校」を発車メロディにしてみよう、という声かけが行われ、実際にそれが叶って2010年より使用されている。全ホームでアレンジが異なり、緩行線、快速下り、快速上りの3面でそれぞれ音色が統一されている。

採用された時には報道番組でも取り上げられたが、「つなげると1曲になる」と紹介(確かに快速線の曲は面毎に前半と後半ではあるのだがそういうコンセプトでは…)した上に、その例として緩行線の曲と快速線の曲(明らかにコンセプトが違う)を繋げて流して紹介してみたり、それに出演者が首を傾げていたり(勿論スタッフの紹介の仕方が変だったが故に)と酷い有り様だった。制作担当の塩塚博は実際の報道は見ていなかったようで、どんな風に紹介されてましたか?と興味津々だった様だが、多分見なくて良かっただろうと思います。

アレンジA後半【中央・総武緩行線】三鷹
アレンジB前半【中央線】三鷹
アレンジB後半【中央線】三鷹
アレンジC前半【中央線】三鷹
アレンジC後半【中央線】三鷹
ロミオとジュリエット カタカナユウキ 不明アレンジA【埼京線】与野本町
アレンジB【埼京線】与野本町

わんこきょうだいの
うた
(原曲そのまま) 不明-【東北本線】盛岡
【田沢湖線】盛岡
【山田線】盛岡

2012年のいわてディスティネーション・キャンペーンに合わせて期間限定で採用されていた物。「わんこきょうだい」はわんこそばをモチーフにしたご当地キャラであり、岩手県の観光広告ではよく見かけるので画像を見ればああこれか、と思う人も多いだろう。
問題は、この曲を子供が歌う歌のサビの部分をそのまま発車メロディとして使ってしまった事である。発車ベルとして全く成立していない上に、電車が発車するたびに騒がしいったらない。
流石に近年では歌付きの音源をそのままこういった用途に用いる例はほぼ見られない(試合開催時の浦和美園駅くらいだろうか)が、いくら観光キャンペーンやってるからってこれはアカンでしょ、と思う代物であった。子供好きかどうかの問題じゃなくてさ。…な?


相馬流れ山 不明 不明-【常磐線】原ノ町
東日本大震災で不通になって約10年。やっと全線再開した常磐線。それを喜んだ地元が記念にと要望し、原ノ町駅の発車メロディが同曲に変更された。曲名は「相馬」だが使用駅は「原ノ町」であり、相馬でこの曲は流れないのでお間違え無きよう。いっそ相馬でも使えばいいのではないだろうか。
恐らく、元々祭事で流される音源をそのまま用いているものと思われる。発車メロディとして成立しているのかはともかく、地元の思いが詰まっている訳だ。

…曲の立ち位置が立ち位置なので言いにくいのだが、正直不協和音になっている部分がある…と初めて聞いた時から感じていて、個人的にはその違和感が抜けない。無粋な事を言いたくはないのだが。


阿波踊り 松本健 不明アレンジA【中央・総武緩行線】
高円寺 夏期のみの限定
Aフェードアウト【中央・総武緩行線】
高円寺 夏期のみの限定
アレンジB【中央・総武緩行線】
高円寺 夏期のみの限定
Bフェードアウト【中央・総武緩行線】
高円寺 夏期のみの限定
新アレンジA【中央・総武緩行線】
高円寺
新アレンジB【中央・総武緩行線】
高円寺

福嶋尚哉 スイッチ アレンジA【武蔵野線】南越谷
夏期のみの限定
アレンジB【武蔵野線】南越谷
夏期のみの限定
一番星みつけた 福嶋尚哉 スイッチアレンジA【中央線】西国分寺
国分寺市内の2駅では、2017年3月より「一番星みつけた」「国分寺市歌」「電車ごっこ」が発車メロディに用いられるようになった。国分寺市歌はともかくとして他の2つの由来は、国分寺市で半生を過ごした作曲家の信時潔の作品を発車メロディに採用して欲しい、という地元の呼びかけが行われたことによるもの。市歌はともかく、他2つは一般にも有名な曲なのでPRの効果はありそうに思える。各曲とも、1パターンは市が用意(作曲者は不明)、残りは福嶋尚哉が手掛けている。素人とプロなので比較するまでもないのだが、福嶋氏が担当した物の方が出来は良いように思える。

個人的に面白いと思うのが国分寺駅4番線のバージョンで、曲が終わった後におもちゃの警笛の様な音が入る。発車ベルとして成立しているかは微妙な所だが、単純に曲として面白いのでこれはこれで良いのかもしれない。

不明国分寺市 アレンジB【中央線】西国分寺
国分寺市の歌 福嶋尚哉 スイッチアレンジA【武蔵野線】西国分寺
不明国分寺市 アレンジB【武蔵野線】西国分寺
電車ごっこ 福嶋尚哉 スイッチアレンジA【中央線】国分寺
アレンジB【中央線】国分寺
アレンジC【中央線】国分寺
不明国分寺市 アレンジD【中央線】国分寺
稲城繁盛節 不明 不明アレンジA【南武線】矢野口
嘗ての中心駅だった稲城長沼の利用者を突破し、現在は稲城市の中心駅となった矢野口駅。快速は止まらないものの利用者もそこそこ多いようだ。そんな矢野口駅では、2014年より地元の民謡である稲城繁盛節を発車メロディに採用。期間限定の予定だったが通年使用に昇格している。

この趣味をかじっている人なら大体知っている気もするが、この稲城繁盛節、JR東日本のご当地メロディでも有数の酷さを誇る。曲がマイナーなのは致し方ない事として、単音且つ中途半端な数分で作ったような音源であり、どこで終わるのかもよく分からない。ご当地メロディは入れりゃいいってもんじゃない、というのが自分の持論なのだが、そう思う原因の一端を担っているのがこの駅である。正直な所、これを聞いた後ならば同じく単音の適当アレンジな川口市歌の音源ですらマシに思えてくる。今からでも遅くないので福嶋尚哉あたりに音源を作り直してもらってはどうだろうか…。

アレンジB【南武線】矢野口
羽ばたけ楽天イーグルス (原曲インスト) 不明 - 【仙石線】宮城野原
東北楽天ゴールデンイーグルスの本拠地にほど近い宮城野原駅。元々仙石線の各駅では発車ベルが決まった秒数流れる仕組みになっていたが、2010年より宮城野原駅の発車メロディを楽天の球団歌である同曲に変更。音源は原曲の一部をそのまま切り取ったもののようである。

尚、この曲が採用された記念すべき年に楽天が大敗した事には触れないでおきましょう。

雨のステイション 不明 サウンドフォーラム音色A【青梅線】西立川
松任谷由実(当時は荒井由実名義)の同曲の舞台はこの西立川駅なのだそうで、2006年3月から地元にちなんだ曲として発車メロディとして採用された(特に地元の何かの節目の記念、というわけではない模様)。作曲者は不明だが管理はサウンドフォーラムとの事。出来は素晴らしい。サウンドフォーラムは汎用メロディの出来はお世辞にも褒められないものが多いがご当地物の出来は秀逸な事が多いように感じる。

とはいえ、原曲通りのテンポで流すと最後まで流すのに何秒かかるか分かったもんじゃないので、テンポは原曲よりかなり早め。それでも15秒程度ある上、交換待ちも頻繁に行われるため、残念ながら長く流れる事はあまり無いようだ。

音色B【青梅線】西立川
栄冠は君に輝く はんだすなお 不明-【東北新幹線】福島
【山形新幹線】福島
高原列車は行く-【東北本線】福島
【奥羽本線】福島
俺たちの明日 福嶋尚哉 スイッチ-【湘南新宿ライン】赤羽
この曲の採用が発表された時は驚いた物である。言うまでも無く、どちらもエレファントカシマシの楽曲であり、メンバー4人中3人が赤羽の出身である事から、北区のアピールを目的としてメロディが導入されたようだ。然しながら、採用されているのは湘南新宿ラインのホームのみ。京浜東北線や埼京線のホームにでも入れればもっとアピールの効果もあるように思うが…。編曲の担当は毎度おなじみ福嶋尚哉で、音源自体はこの倍の長さのタイプも存在している(鉄道モバイルでダウンロードが可能)。発車メロディとしては長くなってしまうが、ジングルとして聞く分には倍の長さの音源の方が自然なように思える。

余談ながら、元々湘南新宿ラインのホームはフルコーラスが1分近くある永楽電気の音源を用いていた為、この曲の導入を持って無理矢理フルコーラスを録ろうとする趣味人に困らされる事も無くなった。アピール以前に、そういった別の効果も陰に生じているのかもしれない。

今宵の月のように-【湘南新宿ライン】赤羽
夏は来ぬ 塩塚博 スイッチ歌い出し【北陸新幹線】上越妙高
北陸新幹線全線開業の際に、長野以北の各駅は当地にちなんだメロディが導入されることになり、上越妙高の曲として選ばれたのが同曲。上越市出身の小山作之助が作曲した唱歌である事が理由で、発車メロディとしてのアレンジは塩塚博による物。とても良いアレンジと思うが、新幹線の騒音でいまいち聞こえにくいので待合室で聞くのがお勧めかと。

ちなみに、同曲以外の候補にヒルクライムの「春夏秋冬」があったらしい。最近は時折見られる例ではあるが、こういった一般のJ-POPが発車メロディになっていたらそれはそれで面白かったかもしれない、とも思ったりする。

余談ながら、上越妙高駅は新幹線駅としては珍しい位発車ベルがすぐ切られがちなイメージがある。1コーラス鳴らないどころか即切りもざらなので、収録したい方はご注意を。

サビ【北陸新幹線】上越妙高
花笠音頭 不明 不明 - 【山形新幹線】山形
【奥羽本線】山形

雅楽谷の森
~蓮田のタカラ~
福嶋尚哉 スイッチアレンジA【東北本線】蓮田
季節限定

蓮田では、毎年11月に「雅楽谷の森フェスティバル」というイベントが開催されており、2018年10〜11月頃にイベントのテーマソングに発車メロディを変更。2019年も同じ時期に変更された。アレンジは福嶋尚哉によるもので、発車メロディとして採用されているのは2パターンだが音源自体は3パターン存在している(鉄道モバイルでダウンロード可能)。何れも秀逸な出来なので、イベントの時期のみと言わず通年使用にすれば良いのになぁと感じる所(通年使用に昇格しないで欲しい様なものは昇格しがちだというのに…)だが、経費を考えるとそんな事も言えないのかもしれない。

毎年イベントの時期に切り替わる物と思うのだが、ある年の当該時期に突然使用されなくなった、という事が起こらないとも限らないので、使用が確認されたら録りに行きたいものである。

アレンジB【東北本線】蓮田
季節限定
蒲田行進曲 不明 不明アレンジA【京浜東北線】蒲田
一般に「ご当地メロディ」という物が認知されるよりもずっと前から使われていた曲で、使用開始は1997年と、その歴史は古い。言うまでも無く同名の映画の主題歌であり、松竹キネマの撮影所が嘗て蒲田存在していた事もあり、当地からの要望によってこの曲が導入された。当時タモリのTV番組で取り上げられたりもするなど、当時は首都圏でこの様な発車メロディが使われるのは非常に珍しかった。今となってはご当地メロディなどそこら中に溢れているので珍しくも無いのだが、その先駆けとなったのが蒲田だと言える。

アレンジB【京浜東北線】蒲田

鎌倉 古川久子 不明アレンジA【横須賀線】鎌倉
地元を舞台にした童謡で、鎌倉育ちのフルート奏者の演奏によるメロディが2013年から期間限定で導入された。如何せん、元々曲の知名度が低かった事や、フルートの音色や曲の雄大さも相まって、発車メロディとしては今一つの評判だったようだが、曲単体として聞くと悪くないように思える。

尚、お隣の江ノ電でも鎌倉をテーマにした「鎌倉物語」を発車メロディとして期間限定で用いたことがあるほか、現在は接近メロディとして江ノ電のテーマソングのオルゴール調のアレンジが流れている。

アレンジB【横須賀線】鎌倉
希望のまち06 タケカワユキヒデ 不明-【京浜東北線】大宮〜浦和
【湘南新宿ライン】浦和

2001年に大宮市、浦和市、与野市の合併によって成立した「さいたま市」。2003年には政令指定都市にも昇格した事を記念し、市歌が発車メロディとして導入されることになった。原曲も発車メロディも作曲はタケカワユキヒデが担当。アレンジは短い物(06)と長い物(09)の2パターンが用意されたが、現在は短い物に関しては使用を終了している。

原曲のインストをそのまま導入した隣の戸田市等と比べたら遥かにマシではあるが、どうしてもこういった立ち位置の曲を発車メロディにしても何の曲なのか今一つ分かりにくく曲自体のテンポも中途半端に思えるのが困ったところ。他の市もそうだが、そこまでして市歌を定着させたい物だろうか?

希望のまち09-【京浜東北線】大宮〜浦和
希望の轍 不明 不明前奏【東海道線】茅ヶ崎
ご当地メロディが盛んになる遥かに前から茅ヶ崎駅の発車メロディをサザンオールスターズ関連の楽曲にしよう!という呼びかけは起こっていた。然し、当時は駅メロにこういう流れは起きていなかったこともあり、「乗降に支障をきたすから…」と横浜支社は渋り続けていた。その為署名活動を行った結果、実際に叶ったのは2014年の事。東海道線のホーム(ライナーホームを除く)のみの導入となっているが、ライナーホームはともかく相模線のホームには別の曲を入れてみても良かったのではないかなぁ、と感じたりもする。

余談ながら、「発車ベル使用状況」に於いて、ある年のエイプリルフールネタとして茅ヶ崎駅の汎用メロディがサザンオールスターズの楽曲に変更された…という物があったが、その際に作られた音源の出来も秀逸であった(そしてその中にも「希望の轍」の前奏をアレンジしたものが存在していた。むしろ実際に採用された音源より其方の方が秀逸にも思える)。その事を知っていると余計に「希望の轍以外の曲も欲しいなぁ」と感じる。

後に、相模線ホームにはサザンとは別の茅ヶ崎ご当地曲として「海・その愛」が導入されたが、2022年の相模線ワンマン化により聞くことが出来なくなってしまった。常磐線のE531系のように車両からも流せるようにすればいいのに、と思わなくもない。
サビ【東海道線】茅ヶ崎
海・その愛 不明 不明 Aメロ【相模線】茅ヶ崎
サビ【相模線】茅ヶ崎
汽車 不明 不明 - 【羽越本線】村上
「汽車」の作曲者である大和田愛羅が幼少期に村上に住んでいたことにちなんで、村上駅では1992年から2006年まで、同曲が接近メロディとして用いられていた。後に放送装置の更新によって一度使用を終了するも、2014年から発車メロディとして復活している。アレンジは全く別の物になったが、不協和音が続く前衛的なアレンジになっている印象で、お世辞にも良アレンジとは言い難い。

尚、大和田愛羅の出身がこの辺りなのはともかく、同曲自体は福島県の広野駅の付近の風景を歌っているとの説があり、広野駅でもご当地メロディとして使用されている。両者の主張がバチバチしている状態ではあるが、メロディの出来自体は広野に軍配が上がるように思える。

銀河鉄道999 松岡邦忠 不明歌い出し【横浜線】淵野辺
相模原市にはJAXAの宇宙科学研究所のキャンパスが存在しており、その最寄り駅となるのが淵野辺駅。この事から、2014年6月からそのアピールを目的として発車メロディが銀河鉄道999に変更された。どうも甲高い乾いた音がずっと続くのであまり好きにはなれないが、一応音楽教授の作であるらしい。

淵野辺駅は、各駅停車しか止まらない割には利用者が非常に多く(快速停車駅な上に市名を冠している筈の相模原駅よりよっぽど多い)、Verde Rayoだった時代に何故か1発でフルコーラスが録れてしまった事もあるのだが、だからと言ってこの曲が鳴り易いかと言えばそんな事は無い。長い曲なので、撮りたい方は気長にどうぞ。

サビ【横浜】淵野辺
熊谷市歌 福嶋尚哉 スイッチアレンジA【高崎線】熊谷
毎度おなじみ「市歌」である。微妙なアレンジになったり、原曲の前奏をそのまま持ってくるやる気のない自治体があったり、何の曲か分からなかったり。市歌を定着させたい行政側の思惑通りにいかないことが殆どのように思える。熊谷市歌は熊谷と籠原でそれぞれ別アレンジが採用されているが、非常にきれいなアレンジで、曲としてはとても素晴らしい。そして10秒程度と短いので、フルを録るのも簡単である。増解結が頻繁に行われる事から籠原では駅員放送が被りやすいが、難を挙げるならその程度だ。

とはいえ、これが何の曲なのかを把握している人は恐らくごく一部なのであろう。

アレンジB【高崎線】籠原
君は天然色 不明 不明アレンジA【東北新幹線】水沢江刺


アレンジB【東北新幹線】水沢江刺

元気川口・
御成道サンバ
福嶋尚哉 スイッチ-【京浜東北線】川口 西川口
【武蔵野線】東川口

ご当地メロディが各地に増えつつあった2013年、川口市でも市の歌を発車メロディとして流そう、という話になり採用されたのが川口市歌の2つのアレンジ。何れも期間限定の物だったが、だからと言って…と感じるような出来の単音のメロディで、これが何なのか分からない人が殆どだったのではないだろうか。

後に、4年に1度開催される地元の「日光御成道まつり」の周知の為、2018年の当該時期にメロディを変更。この際、川口市歌は片方のみが用いられ、もう1曲はその日光御成道まつりのテーマソングに変更された。そちらのアレンジは福嶋尚哉によるもので、単音の川口市歌との出来の差が何ともシュールであった。

さてさて、2022年の御成道まつりの時には、この曲は復活するのだろうか?気になる所だ。

川口市歌 不明 川口市 アレンジA【京浜東北線】川口 西川口
【武蔵野線】東川口
アレンジB【京浜東北線】川口 西川口
【武蔵野線】東川口
今夜だけきっと 塩塚博 スイッチ-【高崎線】行田
ご当地メロディ街道、高崎線。その中にある行田駅では、地元出身のスターダスト☆レビューの楽曲を採用した。音源自体は「夢伝説」と「今夜だけきっと」でそれぞれ2つずつ存在している(鉄道モバイルで試聴&ダウンロードが可能。アレンジは全て塩塚博による物)が、実際に使用されているのは夢伝説の1パターンのみ。方面別で曲を分けず、頑なに「駅で1曲」を貫いている高崎線らしいといえばらしいのだが、何だか勿体無いなぁ。

尚、当初何かの手違いが生じたのか、上りが「今夜だけきっと」、下りが「夢伝説」になっていた。「今夜だけきっと」は1日だけの幻に終わっている。尚、出来は秀逸だが如何せん長いので、行田で最後まで聞けることはあまり無いようである。

夢伝説-【高崎線】行田
七夕様 不明 不明アレンジA【東海道線】平塚
平塚の七夕祭りは全国三大七夕祭りの一つとして知られており、市民へのアンケートにより2013年の七夕祭り開催に合わせて発車メロディが「七夕様」に変更された。4ホームすべてで違うアレンジとなっており、いずれのホームも音がはっきりしていて聞きやすいものになっている印象。

当初は期間限定で採用する予定だったようだが、好評だったのか無期限で延長されて今に至っている。同じ「七夕様」でも下記の阿佐ヶ谷と違って秀逸なアレンジであり、長く親しまれてほしいものである。

アレンジB【東海道線】平塚
アレンジC【東海道線】平塚
アレンジD【東海道線】平塚

上保一恵 不明 アレンジA【中央・総武緩行線】
阿佐ヶ谷

ご当地メロディは何でも導入すりゃいいってもんじゃない、というのが自分の持論なのだが、その持論の主たる原因は阿佐ヶ谷、矢野口、戸田市3駅の3作である。何方も別のベクトルで酷い物なのだが、これを毎日通勤の度に聞かされる阿佐ヶ谷の人が気の毒だと思ってしまう程の出来の悪さには閉口する。一応、地元の人物が「七夕祭り」「ジャズによる町おこし」の双方をイメージして七夕様をジャズ調に演奏した、との事だが…誰も音源を聞いて待ったを掛けなかったのだろうか?特に4番線のアレンジが酷くてとても聞けたものではない。そもそもそれ以前にピアノの音そのままでは、騒々しい首都圏の駅のホームでは発車メロディとして全く機能しない。現在ではよりにもよってその4番線のアレンジが強制フルコーラスになっているらしい。うへぇ…

「こういう微妙な間や不協和音に聞こえる物もジャズらしさなんだ、それが俄には分からんのだ」とか言われるのならば自分は分からなくて構わない。阿佐ヶ谷が地元じゃなくてよかったと感じた事例である。

アレンジB【中央・総武緩行線】
阿佐ヶ谷
アレンジC【中央線】阿佐ヶ谷
アレンジD【中央線】阿佐ヶ谷

秋田おばこ節 大仙市
民謡愛好会
不明 - 【奥羽本線】大曲
【田沢湖線】大曲
【秋田新幹線】大曲

大曲では、2012年から地元の民謡を発車メロディに採用した。地元の民謡愛好会が演奏した物を使用しており、当初は秋田新幹線を含め全ホームに導入されたが、2017年7月より、秋田新幹線のホームは「夢の空」に変更された。大曲は全国有数の規模を誇る花火大会の開催地としても有名で、同曲はその花火大会のオープニング曲。原曲は県出身の歌手によるものだが、発車ベルとしてアレンジしたのが誰なのかは不明。そのアレンジも素晴らしく、新幹線ホームの雰囲気にも合致している。

夢の空 不明 不明 - 【秋田新幹線】大曲
【田沢湖線】大曲
※田沢湖線は11・12番線からの列車のみ。

集まれ!踊り人 福嶋尚哉 スイッチアレンジA【武蔵野線】北朝霞
※イベント開催時のみ

北朝霞駅周辺で夏に開催されている「彩夏祭」。2017年以降、北朝霞駅では開催時期に合わせて毎年発車メロディが彩夏祭のテーマソングに変更されている。それほど長いアレンジではないが、元々武蔵野線に発車メロディが長く流れるイメージが無いので鳴るかどうかは…(※当該時期に収録に出向いた事は無い)。

個人的には、1番線のアレンジに関しては桐生の八木節と雰囲気が似ている事から塩塚博と福嶋尚哉が1パターンずつ作ったのかと思い込んでいたが、実際は両方面とも福嶋尚哉が編曲したようだ。

アレンジB【武蔵野線】北朝霞
※イベント開催時のみ
春になったら 不明 不明アレンジA【山手線】原宿
ドコモのキャンペーン「ススメ!新生活」のテーマソングとして使われていたのがmiwaが歌う同曲。このキャンペーンのメインターゲットは若年層だった事から、「若者の街」である原宿でこの曲が約1か月限定で使われることになった。
然しながら、このキャンペーンが行われていたのは2011年3月だった。3月11日に発生した東日本大震災の影響により広告を自粛する流れになり、3月20日を最後に使用を終了してしまった。災害さえ起きなければ、好評故に少し期間を延長する流れもあったのかもしれない。

アレンジB【山手線】原宿
証城寺の狸囃子 不明 木更津市 - 【内房線】木更津
【久留里線】木更津

歌だけはとにかく有名だが、証城寺がどこにあるのかはあまり知られていないのではないだろうか。証城寺は木更津駅から徒歩5〜10分程度の所にある小さなお寺である。木更津に縁があるお寺であることをアピールするためか、木更津駅で同曲が用いられるようになった。導入時期や音色的に櫻井隆仁の作かとも思われたが、木更津市が制作した物とのこと。

尚、ワンマン化以前は久留里線の発車時にも流れていたが、現在は内房線発車時のみに扱われるようである。

上を向いて歩こう 福嶋尚哉 スイッチアレンジA【東海道線】川崎
アレンジB【東海道線】川崎
上尾市歌 福嶋尚哉 スイッチアレンジA【高崎線】上尾
アレンジB【高崎線】北上尾
信濃の国 福嶋尚哉 スイッチ - 【北陸新幹線】長野
言うまでも無く長野を代表する唱歌である「信濃の国」。かつては特急「あさま」の車内チャイムとしても用いられていた曲だが、北陸新幹線の延伸開業を前に、長野駅の発車メロディとして採用されることになった。編曲担当は福嶋尚哉で、30秒程度流れる新幹線のご当地にありがちなパターン。尚、没になった音源として45秒のパターンも存在しており、鉄道モバイルで試聴が可能(なぜかダウンロードは不可)。

新庄まつり囃子 不明 不明 - 【山形新幹線】新庄
青い山脈 佐藤亮太 不明 - 【奥羽本線】横手
【北上線】横手

大館、横手、弘前では、唐突に発車メロディとして首都圏でも使われている「春」「高原」が導入されて話題になったが、それらの駅はいずれも後にご当地メロディを導入しており、恐らくそれを見越した導入だったのだと思われる。そうして横手に2011年に導入されたのが同曲で、地元出身の小説家、石坂洋次郎の代表作を映画化した「青い山脈」の同名の主題歌である。
演奏はオルガンコンクールで入賞した当時中学生の人物が担当している。アレンジとしては何ら申し分なく、非常に渋い雰囲気に仕上がっている。

川崎市歌 川崎市立商業高校
ビジネス教養科
不明アレンジA【南武線】川崎
毎度おなじみ、使用したところで認知されることは無い「市歌」である…が、この曲に関してはいくらか事情が異なっている。この曲は、市立商業高校ビジネス教養科の生徒が選択科目のテーマとして取り組んだもので、音源も学校の機材を使って学生が制作したものだという。

という事で、戸田市のような税金の無駄遣い事例によるアホな導入ではなく、しっかりとテーマを持って地元が尽力して採用された物である事が明らかな為、それらと違って印象も良く、また、この様な活動由来の物であるが故にそこそこ話題にもなったようだ。実際に採用されたのは2016年4月で、当初は1年間の期間限定の予定だったそうだが、2020年現在も継続して用いられている。市歌とはいえこの音源はずっと使っててもいいんじゃないかな、と思ったりする。

アレンジB【南武線】川崎
線路は続くよ
どこまでも
塩塚博 スイッチ歌い出し【根岸線】桜木町
言うまでも無く、日本の鉄道発祥の地である桜木町。対になる新橋では特にこれといった記念のメロディは入っていないが、開業当時にターミナルだった品川では鉄道唱歌が使われている。桜木町ではメロディ化当初からSHシリーズのそれなりに珍しい物を用いていたが、2015年に駅名が「横浜」から「桜木町」になって100年の節目を迎えた事を記念し、鉄道に関する世界的に有名な楽曲である「線路は続くよどこまでも」に変更された。

立ち位置的にご当地メロディとしても差し支えないとは思うのだが、一応原曲は日本の鉄道をテーマにした曲という訳ではないのでイメージメロディに区分するのが無難であろう。1・3・4番線でそれぞれ異なるアレンジとなっており、それなりに長いが最後まで流れる事も多い(私感)。

アレンジ自体も浮いている訳でも無くそれでいて適度に雰囲気も感じる素晴らしい物で、桜木町のイメージに相応しい曲の導入は素直に歓迎したい。発車メロディとしての編曲は変更前のSHシリーズ同様、塩塚博が手掛けた。

歌い終わり【根岸線】桜木町
間奏【根岸線】桜木町
第3の男 羽岡佳 不明アレンジA【山手線】恵比寿
アレンジB【山手線】恵比寿
アレンジB半分【山手線】恵比寿
アレンジC【埼京線】恵比寿
アレンジD【埼京線】恵比寿
アレンジE【山手線】恵比寿
アレンジF【埼京線】恵比寿
アレンジG【埼京線】恵比寿

津軽じょんから節 福士豊勝 不明アレンジA【奥羽本線】弘前
アレンジB【奥羽本線】弘前
鉄道唱歌 不明 不明アレンジA【東海道線】品川
アレンジB【東海道線】品川
アレンジC【東海道線】品川
鉄腕アトム 櫻井隆仁 櫻井音楽工房
(テイチク)
アレンジA【山手線】高田馬場
アレンジB【山手線】高田馬場
アレンジC【武蔵野線】新座
アレンジD【武蔵野線】新座
渡良瀬橋 不明 不明歌い出し【両毛線】足利
サビ【両毛線】足利
闘魂こめて 不明 不明アレンジA【中央・総武緩行線】
水道橋
アレンジB【中央・総武緩行線】
水道橋
栃木市民の歌
~明日への希望~
福嶋尚哉 スイッチアレンジA【両毛線】栃木
アレンジB【両毛線】栃木
七つの子 (原曲インスト) 不明-【常磐線】磯原
八木節 塩塚博 スイッチ - 【両毛線】桐生
八木節を聞いたことがある人自体は多いと思うが、この曲は足利、桐生、太田といった地域が発祥で、2011年の群馬ディスティネーション・キャンペーンをきっかけに桐生駅の発車メロディが八木節に変更された。アレンジは塩塚博によるものだが、氏の曲らしい音色や雰囲気はあまり感じられず、原曲の民謡らしさを強く感じるアレンジとなっている。音源自体は他にも存在しているが、採用されたのはこの1パターンのみ。方面で分ければいいのになぁ…。なお、桐生駅ではわたらせ渓谷鉄道がホームを共用しているが、わたらせ渓谷鉄道の発車時にはこの曲は流れない。

余談ながら、上越新幹線では、開業当初は各駅到着前の放送では、到着駅ゆかりの音楽が「ふるさとチャイム」の名の下で用いられていた。高崎駅到着時に使用されていた曲も「八木節」。言い様によっては、長い時を経て八木節が鉄道音楽として復活した事例とも言えなくもない。

浜辺の歌 塩塚博 スイッチアレンジA【東海道線】辻堂
浜辺の歌と言えば、鉄道趣味的には秋田県の米内沢駅で列車の到着前に流れる音楽として知られていたが、米内沢から遠く離れた辻堂駅で2016年から発車メロディとしても使用されることになった。アレンジは塩塚博によるもので、2パターンの音源が複数の音色で作られた。元々「浜辺の歌」は、作者が幼少期に歩いたこの周辺の海岸をイメージして作られたものと言われており、出身地故に使用している米内沢、曲の舞台ゆえに使用している辻堂。どちらもご当地メロディとしてちゃんとした理由が存在している。

採用されたアレンジの内片方は曲の終わらせ方がやや強引な印象を受け、アレンジAを音色違いで採用した方が良かったのではないかなぁ…と思ったりもする。

アレンジB【東海道線】辻堂
武田節 福嶋尚哉 スイッチアレンジA【中央線】石和温泉
アレンジB【中央線】石和温泉
風の贈り物 南こうせつ 不明 - 【常磐線】荒川沖 土浦 神立
焚き火 関田和男 不明音程A【中央線】豊田
音程B【中央線】豊田
明日はきっといい日になる 渡部絢也 不明 - 【奥羽本線】秋田
【羽越本線】秋田
【男鹿線】秋田
【秋田新幹線】秋田

秋田県を代表するロックシンガー、高橋優。大人しそうな見た目からは想像もつかない、男臭く突き刺すようなメッセージ性の強い楽曲を数多く送り出しておりその評価も高い。中の人も個人的にファンだったりする。世の中を皮肉るような曲も多いが、この曲は優しく励ますような一般向けの曲。この様な用途に抜粋するならば無難なチョイスであると言えそうだ。

アレンジも申し分のない素晴らしさで、ファンとして嬉しい曲でもある。尚、原曲が駅構内でBGMとして流れていたりもする。

夕焼け小焼け 不明 サウンドフォーラムアレンジA【八高線】八王子
八王子は作詞家の中村雨紅の出身地。代表的な作である「夕焼け小焼け」が2005年より八王子駅の発車メロディに抜粋された。アレンジは全ホームで異なっており、中にはとても味のあるアレンジも存在しているのだが、朝の出勤のタイミングから「夕焼け小焼け」を聞くのはちょっと…という声もあるようだ。分からなくもない。

余談ながら、八王子駅はSHシリーズがかなり早い内に導入された駅の一つで、同駅にはSH7-1やSH8-3といった貴重な物も存在していた為、それらが置換えられて消えてしまったのは少々複雑な気分でもある。

アレンジB【中央線】八王子
アレンジC【中央線】八王子
アレンジD【中央線】八王子
アレンジE【横浜線】八王子
アレンジF【横浜線】八王子
夕暮れ時はさびしそう 姉帯俊之 不明 - 【東北新幹線】一ノ関
兎に角渋いこの曲は、1970年代に「NSP」というグループが発表したヒット曲。メンバーの出身が一ノ関である事から新幹線ホームで採用が決まり、2019年3月から使用される事となった。30秒程度と長いが、新幹線ホームでの採用ならば特段問題はないであろう(尚、仙台の発車メロディの影響を受けて一ノ関でも何か出来ないか、という話になったのだそうな)。

当初は期間限定の予定だったそうだが、好評だった事から通年使用に昇格した。秀逸な出来でもあり、素直に歓迎したい。何れ録りに行きたいものだ。

朧月夜 塩塚博 スイッチ音色A【東海道線】二宮
二宮駅の周辺には菜の花で有名な吾妻山公園がある。それにちなんだイメージメロディとして菜の花にちなんだ楽曲である同曲が2016年から二宮駅に採用されている。アレンジは塩塚博によるもので、上下線で同じアレンジの違う音色の物を使用している。一応建前上は「ご当地」となっているが「イメージ」とした方が無難な採用と言えそうである。

曲は長いが、似たような立ち位置の辻堂の「浜辺の歌」と比べると音量も収録環境も申し分なく、実はフルコーラスもそこまで絶望的ではないので少し粘れば録れるのではないかと。

音色B【東海道線】二宮



【2】接近メロディ

区分曲名作曲/編曲者管理会社タイプ使用駅 備考
SLの汽笛(仮) - 不明 -【羽越本線】新津
【信越本線】新津
【磐越西線】新津

嘗てTOA「メロディクス」の音源を接近メロディとして使っている非常に珍しい例となっていた新津駅だが、2003年の放送更新よりご当地メロディに変更になった。「ひつじ草」は、作曲者の吉田千秋が新津出身だったことによるもの。SLの汽笛については、新津がJR東日本における鉄道車両製造の拠点である事やSLばんえつ物語号が発着している事などが影響している。
この「SLの汽笛」というのはこの曲名の音楽という訳ではなく、文字通りSLの汽笛を使った物。効果音が接近メロディとして使われている非常に珍しい例となっている。

ひつじ草 不明 -【羽越本線】新津
【信越本線】新津
【磐越西線】新津
汽車 不明 不明 - 【羽越本線】村上
現在は発車メロディとして同曲が流れる村上だが、2006年までは接近メロディとして用いられていた。採用理由は発車メロディ側の文章と同様になるため省略。こちらは発車メロディ側のように妙なアレンジにはなっておらず、オルゴール調のシンプルなものになっていた。

鳥の声(仮) - 不明 ウグイス 【根岸線】港南台


かっこう 【根岸線】港南台
夜明けの唄 宗次郎 不明 -【羽越本線】酒田
いつ頃から使われ始めたのかはよく分かっていないが、シャンソン歌手岸洋子の出身地が酒田である事にちなみ、酒田駅で代表曲「夜明けの唄」が接近メロディとして用いられている。オカリナ奏者「宗次郎」の演奏した音源がそのまま用いられている模様。宗次郎の楽曲と言うと首都圏の発車メロディ「清流」「雲を友として」等が有名だが、この様な形でも採用例があった。趣味界隈にこの曲の存在が知られたのはネット普及後暫くした頃のように思える。
尚、別に因果関係は無いとは思うのだが、同じく山形県内の主要駅である鶴岡では「清流」のフェードアウト版が使われている。鶴岡はともかく、酒田についてはご当地メロディとして導入されている為、著作権絡みの使用終了は考えなくても良さそうだ。

現在は酒田にも2打点から始まるカンノ製作所製の放送が導入されているが、それと並行してこの曲から始まる放送も残されている(2020/9現在)。




【3】入線メロディ

区分曲名作曲/編曲者管理会社タイプ使用駅 備考
あなたに出逢えたこの町で
〜にいつのうた〜
(原曲そのまま) 不明 -【羽越本線】新津
【信越本線】新津
【磐越西線】新津

上記「接近メロディ」の項に載せた通り、新津ではご当地メロディとして「ひつじ草」と「SLの汽笛」が用いられており、後者は効果音を接近メロディとして使用している非常に珍しい例となっていた。
…のだが、5つあるホームのうち1番線のみ、2017年のダイヤ改正から地元の楽曲に変更されている。歌付きの音源が10秒程度流れる形になっており、接近メロディとして流してしまうとややこしい事からか、まず放送が流れて、放送終了後に音源が流れる、という形に変更されている。入線メロディというのも少し違う話かもしれないが、かといって接近メロディでも無いので一応この位置に載せておくことにする。

どじょっこふなっこ どじょっこふなっこの
歌を楽しむ会
不明 -【奥羽本線】追分
【男鹿線】追分

秋田支社の主要駅では「おもてなしメロディー」と称して列車発着時にその駅にちなんだ曲を流している。これが到着後に流れる場合と列車の入線時に流れる場合の2パターンがあるのだが、追分は後者となる。

この曲は、秋田民謡「どじょっこの歌」をベースに作られた童謡で、近隣の小学校教師で作曲家の岡本敏明が制作した。「おもてなしメロディー」の導入が盛んになる以前から導入の要望が出されていたようで、2019年にそれが叶った形になっている。音源の作成は「どじょっこふなっこの歌を楽しむ会」という地元の団体。団体名はこのようになっているが、あくまでも童謡としては「の歌」が入らないのが正式名称の模様。


港ばやし 港和会 不明 -【奥羽本線】土崎
【男鹿線】土崎

秋田支社の主要駅では「おもてなしメロディー」と称して列車発着時にその駅にちなんだ曲を流している。これが到着後に流れる場合と列車の入線時に流れる場合の2パターンがあるのだが、土崎は後者となる。

2018年から秋田港のクルーズ船の乗客輸送が始まった事により、経由地となる土崎駅にて、地元の伝統行事の祭囃子「港ばやし」が入線メロディとして流れている。音源は実際の祭囃子の演奏がそのまま用いられているようだ。
尚、この伝統行事「土崎神明社祭の曳山行事」は2016年にユネスコの無形文化遺産にも選ばれている。

湯沢市民歌 不明 不明 - 【奥羽本線】湯沢
秋田支社の主要駅では「おもてなしメロディー」と称して列車発着時にその駅にちなんだ曲を流している。これが到着後に流れる場合と列車の入線時に流れる場合の2パターンがあるのだが、湯沢は後者となる。

当初は「湯沢市民歌」が導入されたが、2019年5月から「西馬音内盆踊り幻想」が流れるようになった。しかし、これで「湯沢市民歌」が消滅したのか、というとそういうわけではないようで、定期的に曲を入れ替えた上で、今後も地元にちなんだ曲のバリエーションを増やしてゆく予定なのだという。新庄〜横手間で唯一の大きな町である湯沢。今後もPRに頑張って欲しい。

西馬音内盆踊り幻想 矢野栄太郎 - 【奥羽本線】湯沢
りんごのひとりごと 成田幸司 不明 -【五能線】藤崎
秋田支社の主要駅では「おもてなしメロディー」と称して列車発着時にその駅にちなんだ曲を流している。これが到着後に流れる場合と列車の入線時に流れる場合の2パターンがあるのだが、藤崎は前者となる。

2018年のダイヤ改正よりリゾートしらかみが同駅に停車するようになったことを記念して採用されたもので、ふじ林檎の発祥の地であることをアピールすることを目的に採用された。到着後に流れるようにすればもっとアピールできると思うのだが…。
尚、どうやら音源自体は2つ存在しているようで、当初鉄道モバイルで配信された音源は没になった方の音源。ダウンロードしてみたら全く聞いたことがない曲が流れてなんのこっちゃと思った方もいるのではないだろうか。後に実際に使われている音源も配信された。




【4】その他の用途

区分曲名作曲/編曲者管理会社タイプ使用駅 備考
お囃子
(山あげ祭)
福嶋尚哉 スイッチ -【烏山線】烏山
(※季節限定)



しらかみ3兄弟のテーマ 不明 不明 原曲そのまま【五能線】東能代
秋田支社の主要駅では「おもてなしメロディー」と称して列車発着時にその駅にちなんだ曲を流している。これが到着後に流れる場合と列車の入線時に流れる場合の2パターンがあり、東能代・能代は前者となる。

五能線といえばリゾートしらかみの存在が有名で、2017年4月より、そのテーマソングがリゾートしらかみの発着時限定で流れている。全ての列車で流れるわけではないので他の「おもてなしメロディー」とは少々事情が異なる面がある。尚、リゾートしらかみの車内チャイムもこの曲のアレンジとなっている。

原曲インスト 【五能線】能代
むつ市民歌 不明 不明 原曲【大湊線】大湊


吹奏楽 【大湊線】大湊
原曲インスト 【大湊線】大湊
斉唱 【大湊線】大湊
合唱 【大湊線】大湊
小保内節 不明 不明 演奏1 【秋田新幹線】田沢湖


演奏2 【秋田新幹線】田沢湖
飾山囃子 不明 不明 演奏1 【秋田新幹線】角館


演奏2 【秋田新幹線】角館
春の小川 不明 不明 演奏1 【飯山線】替佐


演奏2 【飯山線】替佐
朧月夜 導入当初 【飯山線】替佐
長い 【飯山線】替佐
故郷 演奏1 【飯山線】替佐
演奏2 【飯山線】替佐
紅葉 演奏1 【飯山線】替佐
演奏2 【飯山線】替佐
星めぐりの歌 不明 不明 -【釜石線】新花巻


牧場の朝 不明 TOA -【東北本線】鏡石





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