スイッチ (JR東日本)

近年急速に勢力を拡大しているメロディ管理会社であり、発車メロディの音源を着信音として配信する「鉄道モバイル」を運営している。発車メロディの公開が著作権上難しくなって以降、youtubeにて動画を公開する際は「自社扱いの曲の公開は鉄道モバイルへのリンクを記載すればOK」という方針を取っていた。随分ちゃっかりした特例だ事で…。

ではそうやって宣伝している鉄道モバイルは優れたコンテンツなのか?というと鼻で笑ってしまうようないい加減な代物で、駅で公開している音源が間違っている(公開後にメロディ変更が生じた、とは別)、同じ音声が別の名前の音源として複数公開されている、音源とも再現とも公言していない「高音質着メロ」なるコンテンツがあり、そこで公開している曲の実音源についての権利を持っているのかどうか明言していない、記述違いは当たり前(スイッチと契約している代表的な作曲家の代表的な音源に関する記述が違うほど)。問い合わせや質問に対しても真摯に回答する気は皆無(実経験あり)。こんな為体故、権利関係を請け負うのは荷が重いように思える。

この状況下で先述の「動画公開用の独自ルール」を作った所で、誰が見ても明らかな準備不足。当然上手くいく訳もなく、どれがスイッチ管理の音源なのか分からないので大抵の駅メロディの動画にはリンクが張られる、という状況になっていた。それも充分想定の範囲内の事象に思える(…邪推ではあるが寧ろそれが狙いだったようようにすら思えてしまう)が、これに対して「当社と関係ない音源の動画にまでリンクが張られて困っているのでその特例を2022年で打ち切る」と言い出す始末。…何だかもうキリがないな。最早頭が痛くなってくるので、音源の管理をする別の団体が表れてくれるのを願ってやまない。

以上の様に、界隈で重要なポジションを請け負っている割には、残念ながらとてもいい加減で真摯さも無い印象を受ける。急速に事業を拡大した企業にろくでもない物が多いのはどの業種にもある事だとは思うが、こんな為体でありながら多数の作曲家と契約できているのが不思議でならない。仮に権利を持った企業が動画公開も厳格に禁じた所で、もっとちゃんとした企業ならこんなに不快には思わないと思うのだがなぁ。

…すっかり話が逸れてしまったが、会社がどんな為体かはさておき、基本的には同じ曲が大量に多数の駅に導入される事は無く、1〜2駅でしか使用していない、という例も多い。その為、近年勢力を拡大している割には実際に耳にする機会はそんなに多くないのが実状である。また、サウンドフォーラムと並び曲名の酷さにも定評がある。サウンドフォーラムが手抜きならば、こちらは痛々しさが群を抜いている印象で、作曲者がつけているのか社員がつけているのか知らないが、こんな曲名なら整理番号を付けるだけの方がマシだ、と思うレベルの物も少なくない。最も、それが顕著なのは東京メトロで使用されている曲であり、JR東日本で採用されているメロディに関しては一部を除きまだ曲名は真面な方である。また、どれほど曲名や会社そのものへの突っ込み所が多くとも、肝心の曲自体には特に悪い印象はない。
尚、スイッチは所謂「ご当地メロディ」も多数手がけているが、そちらは別ページにて公開する。

このページの最終更新日:2020/11/9

※駅メロディのページ全てに載せている諸注意。
【1】情報の信憑性については、それぞれのページの最終更新日で判断してください。
【2】この纏めを参照して収録しに行ってみて違うものが流れていた場合でも一切の責任は負いかねます。
【3】全ての駅の使用状況を網羅できている訳ではありません。特に、過去の接近メロディに関しては全てを把握するのはどれだけ調べてもまず不可能です。ご了承ください。
【4】この纏めにおいては以下の曲名は用いていません(正式な曲名と勘違いされるのを防ぐ為)。
・「近郊地域○○番」「音色Aa」等の「発車ベル使用状況」で使われている整理番号。
・「東上A」「はいいち」等の趣味人の間での俗称。
その為、「曲名不明 ○○」となっているものが多数存在します。多少見づらいとは思いますがご了承下さい。



【1】発車メロディ

曲名作曲者番号タイプ使用駅 備考
Blue Horizon福嶋尚哉-- 【車載】E261系 JR東日本が251系の後継として導入したE261系「サフィール踊り子」には、なぜか車載メロディが搭載された。車端部に設置されたスピーカーから流れるようだが、車両の性格的に扱う事はほぼ無く、たまに伊豆高原駅などで扱われる程度。それも途中で切られてしまう事が殆どの様である。そんなレアな存在でありながら、ご丁寧に上下で別の曲が扱われる仕様になっている。車内チャイムやミュージックホーンともども、全て福嶋尚哉の作曲によるものだが、この車載メロディ2曲に関してはクオリティの高さが何だか勿体無い…。
Jupiter福嶋尚哉01編曲1 【中央本線】甲府
【京浜東北線】蕨 川口
【上越線】井野
【吾妻線】中之条
鉄道モバイル内の企画として「名曲を発車メロディ風にアレンジする」という物があり(CD化もされている模様)、元々このJupiterはその一環として作られたものに過ぎなかった。然し、原曲の著作権が切れている事や、短くまとまっていた事(正直な所、他の「アレンジ」で聞ける楽曲はお世辞にも発車メロディとは言えない物であった)も影響したのか、どういう因果か実際に採用されてしまい、更には採用駅も同社の曲の中ではかなり多くなった。有名な原曲が存在する事もあり、首都圏である川口と蕨に導入された際には「うちの駅の発車ベルが何故かジュピターなんだけどどういう事?」といった発言も散見されていた。

尚、Jupiterのアレンジはこの3曲だけではなく、先述の「名曲アレンジ」のページにアクセスすると他のアレンジも聞くことが出来る。編曲ごとに整理番号的につけた曲名が存在しており、01が「ジュピターB」、02が「ジュピターF」、03が「ジュピターG」となる。
02編曲2 【中央・総武線】幕張
03編曲3 【埼京線】武蔵浦和
【両毛線】伊勢崎
青空と線路福嶋尚哉-- 【中央線】甲府 個人的な好みを言ってしまえば、この曲と「通勤ステップ」がスイッチ製のJR曲の中で気に入っている曲なのだが、甲府以外に採用されていない。甲府では簡単に複数回流れる代わりに駅員の放送が過剰な程に続く為、甲府で採用されているのは一長一短。どこか別の駅に波及すれば良いのですが。
朝つゆ塩塚博-- 【中央・総武線】市川 無難な曲。市川にしか無い(最終更新時点では)のだが、その事を忘れそうになる癖の無さ。どうやら市川駅はこの曲を使用している2番線のみ停車時間に余裕が無い事が多い様で、快速停車駅と思えない程鳴らないのも苦労する所。
朝のドヴィッシー福嶋尚哉-- 【成田線】新木
【中央・総武線】幕張
個人的な好みではあるが、適当かつ強引な終わらせ方は良曲とは言い難く感じる。更には当初の採用駅は日に数本しかない幕張2番線のみ。このまま目立たない曲に終わるのかと思いきや、突如新木に採用された。よく分からない。
色鉛筆大和優子-- 【車載】E233系2000番台 一応JR東日本の車両に搭載してあることから載せているが、同曲は「東京メトロの車載メロディとして」使用されている物であり、線内で流れる車載メロディを統一するためにJR/小田急の車両でも流せるようにしたに過ぎない。
同様の理由から、常磐線内ではメトロおよび小田急の車両からも「Water Crown」と「Gota del Vient」が流れている。
海辺の散歩徳田容子-- 【京葉線】葛西臨海公園 南船橋
【両毛線】佐野
スイッチで最初に採用されたのがこの曲で、多数の櫻井隆仁作曲のメロディと同時に採用された事から当初はテイチク(櫻井音楽工房)製かと思われていた。作曲者もこの曲以外で名前を見ず、謎が深い曲。この様に、櫻井の音楽と同時に導入された曲があった事も「両国のメロディは櫻井の作曲」という説が流れる一因となっているのかもしれない。
…どうでも良い事だが、佐野に海辺は無い。謎の選曲である。
キッズステーション福嶋尚哉-- 【山手線】高輪ゲートウェイ
【内房線】巖根
【埼京線】羽沢横浜国大
【両毛線】佐野
突如巖根に採用されて「何でそんな所に!」と趣味人を泣かせた曲(しかも反対側はフルコーラスが40秒以上ある「Verde Rayo」のエンドレス版だった。同曲もその当時の管理はスイッチだったとはいえ一体どういう選曲なのか…)。当然、滅多にフルコーラスは聞けなかったようだ。
近年、高輪&羽沢という話題の新駅に立て続けに採用された事で知名度が一気に上昇した印象である。
希望の朝若林剛太
三留研介
-- 【成田線】成田空港 2020/5現在、若林&三留ペアがスイッチから出した唯一のJR曲である。彼らが出す近年の曲は往年のヒット作(?)である「Verde Rayo」等の4曲とは余りにも雰囲気が違っており、彼らの作だとは言われるまで分からない事が多い。自分も情報が出るまで福嶋氏の作だと思っていた。
恋の通勤列車福嶋尚哉-- 【青梅線】青梅
【中央線】甲府
【両毛線】前橋
【信越線】横川
【川越線】西川越
【埼京線】武蔵浦和
【京浜東北線】高輪ゲートウェイ
 同社の曲の中では割と分布が広い曲の一つ。シンプルながらも良くまとまっている印象(曲名についてはノーコメント)。到着放送が被って良いのならば高輪ゲートウェイで聞くのが音質的にも音量的にも鳴り易さ的にも一番楽であろう。
幸福の銀レール福嶋尚哉-- 【京葉線】南船橋
【中央・総武線】幕張
随分とテンションの高い曲に思える。余韻が長くその最中にキラキラとした音が混ざる為、完全なフルを収録するのは難しい(最も、自分は録るとしても余韻切りで構わないのだが)。収録するのなら幕張よりは南船橋の方がずっと楽ではあるが、それでも鳴りやすい物では無い。
木漏れ陽の散歩道塩塚博-- 【横浜線】東神奈川
【横須賀線】戸塚
【中央線】武蔵小金井
何だかお洒落な印象の曲。東神奈川も戸塚も収録は簡単だが、敢えて言うなら東神奈川は肉声放送が被りやすいかもしれない。武蔵小金井は途中で切っても1コーラスまでは自動で流れる(扉閉放送は被る)ようだが、この周辺の中央快速線は基本的にどの駅も混雑するので、恐らくそんなに環境は良くないのでは…と予想している。
幸せチャイム福嶋尚哉-- 【外房線】安房鴨川 短くまとまった無難な曲。この曲とセットで安房鴨川に導入された「朝の教会」という曲は、一般の人物が発車メロディの募集に応募した結果採用された物、という事が判明している。鉄道モバイルで配信される気配が無いので、恐らくそちらはスイッチ扱いではないのだろう。この辺りの判別は本当に難しい。
シーウインド福嶋尚哉-- 【総武本線】佐倉
【青梅線】軍畑 川井
【両毛線】栃木
特筆すべき事が特に思い当たらない無難な曲。一つたりとも曲名に合致する使用駅が無いのはどう突っ込めばよいのだろうか…。
栃木はご当地化、青梅線はワンマン化に備えた車載メロディへの統一により、現在は佐倉でしか聞けない曲になってしまった。
スイートコール福嶋尚哉-- 【山手線】高輪ゲートウェイ
【成田線】成田
明るい雰囲気の良曲…だが、採用駅は今の所少ない。成田が一斉にメロディ変更となった際に導入された曲で、1番線・6番線の曲と異なり作曲者も曲名も判明している。成田は規模の割に今一つ鳴らない(遅れて到着することが多い)上に音も小さい印象だったが、高輪ゲートウェイなら到着放送さえ被ってよければ聞くのは楽であろう。
すべてここから始まった塩塚博-- 【車載】E233系2000番台 詳しくは「色鉛筆」の項を参照。
空・海・光福嶋尚哉-- 【車載】E261系 詳しくは「Blue Horizon」の項を参照。読みが分からないが暫定的に「そらうみひかり」として50音順でこの位置とした。
旅の予感福嶋尚哉-- 【青梅線】川井 軍畑 それまで発車メロディが採用されていなかった川井と軍畑に「シーウインド」とセットで導入された曲で、他の駅で使用されていない事から存在を知らない人も多いのではないだろうか。当然こんな場所でフルコーラスが流れるわけもなく、そもそも駅に設置せずともE233系の車載メロディで代用すれば良かったのではないだろうか。他社だったらまず同駅への発車ベル導入は無かっただろう。

…とか書いていたら、青梅線の山線区間は車載メロディに統一されてしまい、人知れぬまま過去の曲になってしまった。
蝶々のように塩塚博-- 【総武線】佐倉
【成田線】佐倉
【横須賀線】戸塚
大人しい一曲。個人的には発車メロディより車内チャイム向きな曲のようにも思える。佐倉と戸塚で用いられているが、収録は戸塚を勧める(佐倉は意外と鳴らない)。
通勤ステップ福嶋尚哉-- 【京葉線】南船橋
【両毛線】伊勢崎
個人的な事を言ってしまうと、この曲と「青空と線路」が自分がスイッチのJR曲で気に入っている曲である。長らく遠方の伊勢崎でのみ採用されていたが、放送更新により南船橋にも導入されたので聞くことはたやすくなった。最も、収録環境は伊勢崎の足元にも及ばない上、乗降の割に鳴らないので何方にせよ綺麗に録りたいなら伊勢崎に行く必要はある。曲名も曲名なのだからもう少し首都圏に増えて欲しい物だが…笑
ハッピーガール福嶋尚哉-- 【中央・総武線】幕張
曲名通りの雰囲気のテンションの高い曲だが、曲の終わらせ方が少し強引にも思える…。今の所幕張にしかないので目立っていない。どこかに増えないものだろうか。
フラワーショップ福嶋尚哉-- 【京浜東北線】高輪ゲートウェイ
【成田線】成田
【両毛線】栃木
成田が一斉にメロディ変更となった際に導入された曲で、1番線・6番線の曲と異なり作曲者も曲名も判明している。成田は当該ホームの本数が少ない上に音も小さい印象だったが、高輪ゲートウェイなら到着放送さえ被ってよければ聞くのは楽であろう。
窓の花飾り福嶋尚哉-- 【横浜線】東神奈川
【成田線】成田 新木
成田が一斉にメロディ変更となった際に導入された曲で、1番線・6番線の曲と異なり作曲者も曲名も判明している。成田は当該ホームの本数が少ない上に音も小さいので収録が難しい一曲だったが、曲が同じで紛らわしかったからか横浜線のメロディが変更された東神奈川で採用され、環境よく聞けるようになった。新木についてはノーコメント。
ムーンストーン塩塚博-- 【総武線】市川 佐倉
【京浜東北線】蕨 川口
【中央線】武蔵小金井
【東北線】宝積寺 氏家 矢板
いかにも塩塚博、という雰囲気の一曲(私感)。まず佐倉に導入された後暫くして放送更新された市川で導入された。その後ももっと増えても良いのにと思っていたら、京浜東北線の蕨と川口の放送更新で導入され、ご当地メロディの使用を一部終了した武蔵小金井にも導入された。この曲が増えるのは歓迎である。

よく分からないのが2022年3月、車載メロディへの統一に伴い駅メロディの仕様を終了する直前の矢板、氏家、宝積寺に導入された事である。一応使用終了という体で抹線を入れているが、臨時列車などで使うつもりなのだろうか。
森の妖精塩塚博-- 【中央・総武線】市川
【京葉線】南船橋
市川の放送更新により導入された曲で、それまで使われていたSHシリーズと特徴的には似ている。その後「海辺の散歩」と「海岸通(※櫻井隆仁の作)」が使用されていた南船橋に導入されたが、3番線の海岸通りは変更されず、本線の2曲は福嶋尚哉の曲が使われている為、何とも統一感のない導入となってしまった。そもそも3番線を変えていないのなら2番線も海辺の散歩のままで良かったのではないだろうか。
楽々鉄道旅行福嶋尚哉-- 【総武線】市川
【川越線】西川越
【青梅線】青梅
【東北線】宝積寺 氏家 矢板
JR東日本のスイッチ曲は、同業他社の曲と比べれば幾らか曲名はマシなイメージがあるのだが、この曲名は…何ともフォローに困る痛々しさである。曲自体は良くまとまっているのがとても惜しい。
「ムーンストーン」と同様、なぜか駅側のメロディ使用終了直前の東北本線の駅に導入された曲でもある。
曲名不明 01
「夕日を迎え」との説あり
不明-- 【中央・総武線】両国  スイッチかどうかも分からぬ謎の曲その1&2。突如両国に採用された同曲に関しては「この当時はスイッチと契約していた櫻井隆仁が作成した」という話が流れたことがあるが、真偽は不明な上に、氏の他の曲とは余りにも雰囲気が違う為、信憑性は低い。
 そんな状況なので、曲名も説こそあるもののそれで良いのかは不明で、一般的には曲名不詳とされる。曲としては割と気に入っているのでこの状況が歯がゆい。真相が知りたい物である。
曲名不明 02
「新たな街」との説あり
不明-- 【中央・総武線】両国
曲名不明 03
「思い出の街」との説あり
不明-- 【成田線】成田  スイッチかどうかも分からぬ謎の曲その3。突如成田駅に採用された5曲は謎が多く、情報が分かるのも遅かった。1番線と6番線の曲に関してはスイッチからの音源配布も無く曲名についても沈黙を貫いている状態である。故に、この曲名は趣味人の間で説として出ているものに過ぎず、本当にこの曲名で正解なのかは不明である。

 尚、同曲は1番線にご当地メロディが導入された事で使用を終了しており、他の駅に導入される様子も無い。曲そのものも「壮大にしようとしたら中途半端になった」という雰囲気で、何から何まで目立たない地味な曲に終わってしまった感がある。
曲名不明 04
「古都の舞妓さん」との説あり
不明-- 【成田線】成田
 スイッチかどうかも分からぬ謎の曲その4。現在も使用されている事を除けば「思い出の街(仮)」と同じ状況である。「趣味人が適当に付けたデマが広まった」と言われても信じてしまいそうな曲名だが、スイッチはこんな曲名がざらである事から嘘だと断定できないのが困った所である。
 曲そのものも「思い出の街(仮)」同様の印象で、「和風にしようとしたら中途半端になった」という雰囲気を感じる。





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