国鉄の買収国電であったクハ5800、5801を1960年に譲受し、日本車両で気動車に改造したもので、機関車の代用としても使用するため、貨車に対応した自動連結器に交換されています。元をたどれば1914年に鉄道院(国鉄ですらない)が製造したデハニ6465・6459で、三信鉄道に譲渡された後、同路線の国有化(飯田線)により国鉄車となった車両でした。
キハ5801が1978年に引退した後もキハ5800は予備車として長く残り続け、最終的に正式に引退したのは1997年(勿論そのころには運用されることはなく建前上の予備車としての立ち位置でした)。その後は五井駅構内の車庫に残り続け、イベントなどの際に公開されることがあります。普段は奥深くに眠っている事が多く「運が良ければ微かに見える」程度でしかありません。
保存状態がやや心配ではあったものの、2019年には市原市の指定文化財に指定された事から、廃車解体の心配はあまり考えなくてもよさそうに思えます。
上写真は五井機関区にて。
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