1977年、広島電鉄の運行開始65周年を記念して導入が決まった西ドイツのドルトムント市電の車両。1981年に購入し、広島電鉄の運行形態に合わせた改造を施したうえで1982年から運行を開始しました。元々は宮島線直通用の運行に用いられることの多い車両でしたが、取り扱いが難しい事、高速走行時の振動が強い事等から、後に市内線系統の運行に用いられるようになりました。
1998年、市内線系統に3000形が転属してきた影響で徐々に使用されなくなり、2本在籍していた編成のうち76編成は2006年に廃車解体、残った77編成も2008年以降は稼働しなくなり、実質引退したも同然の状態でした。
そんな77編成は、2012年に広島電鉄の運行開始100周年記念事業の一環として、広電本社のすぐ横で「トランヴェール・エクスプレス」というレストランに改装されました。…ただ、そもそもこのレストランの営業自体が100周年記念事業の一環だったのか、営業開始からわずか8か月で閉店してしまい、暫くはそのレストランの姿そのままで保存されていましたが、2018年にイオンモール「ジ アウトレット広島」へと移転。プロジェクションマッピングによって様々な塗装を施す斬新な保存方法が行われています。
上写真は77編成。広電本社前にて。
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