1956年、それまでの車両で連接構造を試用した結果、今後の車両も連接車として導入する方針を決めた江ノ電が新製した車両で、モノコック構造を採用し、丸みを帯びたヨーロピアンスタイルが大きな特徴となり、その個性的な見た目で瞬く間に人気者となりました。車内はクロスシートとなり、自動放送も採用されるなど、非常に意欲的な車両でした。
とはいえ、そんな状況が長続きすることもなく、車体の強度向上の為に度重なる改造が施されてやや見てくれが不恰好になり、座席もロングシートに改造され自動放送も撤去されてしまいました。1989年にはカルダン駆動に改造されましたが、その独特な車体構造上冷房化が困難であることが決定打となり、20形に置き換えられる形で引退してしまいました。現在、極楽寺の車庫に502号の先頭部が保存されている他、調布市内の中古車店で552号が半ば看板代わりの存在として保存されています。
左写真は552号、調布市内の保存場所にて。
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