交通博物館で巨大なSLが解剖図状態で展示されていたのを見たことがある方も多いのではないでしょうか。それがこの車両です。この車両は1912年に登場したマレー式機関車。マレー式機関車についての詳細はよく知りませんが、高価な上に機構が大変複雑で、扱いやすいものではなかったようです。東海道線などの主要路線で、貨物の牽引や急行列車の補助機関車として用いられていました。
上写真の9856は、1924年に除籍され、大宮工場で解剖図状態に改造されて保存に至りました。1945年には、東京大空襲でボイラー部分に焼夷弾が命中したものの不発となり事なきを得る、というとんでもない出来事もあったようです。鉄道博物館にも移設されており、こんな状態でも鉄道にとって随分と重要な存在です(日本で唯一現存するマレー式機関車であるため)。
9856は日本に唯一現存するマレー式機関車として、今日も内部構造がよくわかるように展示され、多くの人の注目を集めています。
上写真は9856。鉄道博物館にて。
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