10系
1955年に登場した、いわゆる「旧型客車」から脱した客車第1弾。軽量化も行われ、座席・寝台共に多くの車両が登場しましたが、パイオニア故問題も少なからず生じていたようで、例えば、車体に見合わない台車ばねによる振動の大きさ、保温性の悪さ等が挙げられます。パイオニアに問題が生じる、ということは他にもよくありがち(電車なら209系、飛行機ならコメットなど)なことですが、この車両の登場によって後の20系24系等の客車の礎が築かれたわけで、沢山登場した割に地味な存在ではありますが客車界にとっては重要な車両と言えそうです。

上写真は碓氷峠鉄道文化むらにて。
簡単な年表
1955年 登場
最終更新:2018/10/1
オユ10-2565(形式別・Othersとも)を追加。




〜形式別〜
オハネ12形

1957年に登場した三等寝台車のナハネ11形のうち、冷房改造により自重が増大した車両がオハネ12形。12という数字こそ付きますがあくまでも10系であり、12系の寝台仕様、というわけではありません。

オハネ12-29 碓氷峠鉄道文化むら(2010/8)
オシ17形

1956年から登場した食堂車。戦前の車両の台枠を流用し、車体を製造した、というもの。車両の幅が拡大されたことにより、全てのテーブルを4人掛けとすることを可能にしました。現在は群馬県の鉄道文化むらに保存されていますが、貫通路は後の改造によって塞がれてしまっていたため、何だか不思議な姿になっています。

オシ17-2055 碓氷峠鉄道文化むら(2010/8)
オロネ10形

20系客車を基に開発された2等寝台車で、1959年に登場。発電機を搭載していたことから自重が重くなってしまいました。1983年に14系への置き換えで引退しています。

オロネ10-27 リニア・鉄道館(2012/2)
オユ10形

郵政省が所有していた郵便車で、もともとは茶色、のちに青色に変更されました。導入当初は冷房装置を搭載していなかったものの、1972年から冷房取り付けを開始。この時に屋根の高さが低くなったようです。あまり10系らしくない見た目はそれゆえでしょうか。

オユ10-2565 能登中島駅(2015/8)
オユ10-2565
能登中島



〜Others〜
寝台型
車内(座席)車内(寝台)寝  台ドア扇風機
扇風機スイッチ灰皿 帽子掛けせん抜き
オユ10形
ドア 両開き ドア 片開き 車内


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