1975年、事故廃車された3100形2両1編成の代替を目的として登場した車両で、2016年現在運行されている富士急行の電車の中で唯一のオリジナル車両となっています。とはいえ、基本的な構造は当時の国鉄形に類似しています。1976年には地方私鉄として意欲的な冷房設置の新型車両であることが評価されてローレル賞を受賞しています。事故廃車の補填として登場した地味な車両の筈が、輝かしい経歴を持つことになってしまいました。
富士急ハイランドでイベントが行われる際、それにちなんだ塗装にされることが何度かありましたが、2007年以降は「きかんしゃトーマス」仕様に内外装を変更した「トーマスランド号」として特定の運用に用いられていました。車内には子供受けが良さそうな物をいくつか追加したほか壁紙を大胆に変更していますが、原型は留めていました。
最終的に2019年に6000系のトーマスランド号に置き換えられ、現在はその姿のままにモハ5001が下吉田駅のブルートレインテラスに保存されています。
上写真は下吉田付近にて。 |